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Wednesday, 14 October 2009

浪花家総本店@麻布十番

Naniwayam年は「鯛焼き」がこの世に生まれて百周年と言われています。発祥は一説には三重県津市の「日の出屋」(ちなみに今は「ビストロぴあっと」と屋号を変えて営業されています)とも言われますが、一応麻布十番にある老舗鯛焼き専門店「浪花家総本店」が鯛焼き店の最初とされており、その創業が百年前の1909年だからなのだそう。いずれにせよ、鯛焼きのガイドブックが登場したり、レンジで作るたい焼きメーカーもヒットしていたりと、今年は鯛焼きが静かなブームになっているのです。

 鯛焼きには「天然物」と「養殖物」という2種類があります。1匹ずつが型になっているのが天然物で、5~6匹が一度に焼けるのが養殖物というわけです。もちろん職人の技術を要するのは天然物。一つ一つの焼け具合を見ながら焼くわけですから手間隙がかかるため、天然物の鯛焼きの数はずいぶんと減りました。本物の魚の世界も鯛焼きの世界も、天然物は稀少なのですね。

 鯛焼きにも店それぞれの個性があり、味も異なりますので好みは分かれるかと思いますが、やはり長年愛されている老舗のたい焼きは必食の価値があります。中でも「浪花家総本店」と、人形町にある「柳屋」は双璧でしょう。これに四谷の「わかば」が加わると「東京鯛焼き御三家」とも呼ばれます。この三軒の中で僕が一番好きなのはやはり「浪花家総本店」。サトウハチロー氏や土井勝氏も愛したという鯛焼きはもちろん一匹焼きの天然物です。

 鯛焼きなんてそうそう食べたくなるモノじゃないのですが、たまに食べたくなるといてもたっても居られなくなります。そうなるとそこらへんにある鯛焼きでは満足出来ない。だからと言って千葉からわざわざ麻布十番まで鯛焼きを買いに行くのはどうなの?と思いつつも、何かしら用事を作って結局は麻布十番まで行くのです。だって他の店のじゃダメなんだもの。

 こちらはいつ行っても混んでいて、いつも職人さんが焼き続けています。ですから焼き置きなんてのはありません。一本一本の焼き型をくるりくるりと回す様が楽しくて、思わず見とれてしまいます。こちらでは待たなくても済むように電話で予約出来るのですが、どうもやはりこの店まで来て口頭で注文したくなる。あまり時間がかかるようなら「6時に取りにきます」と言い置き、近くの「豆源」を覗いたり「白水堂」でカステラ買ったり、ぶらり麻布十番を散歩します。お酒を飲まない僕にとっては、麻布十番は甘いものの町であったりもするのです。

 そして6個入りや10個入りの鯛焼きを取りに戻り、そのついでにもう1個焼きたてをその場で注文して店の前でかぶりつきます。浪花家の鯛焼きは皮がカリッとしているので、比較的水分を多く含んでいる他の店のものと比べて、家に持ち帰ってもかなり美味しく食べられますが、やはりその場での焼きたてには敵いません。普通の鯛焼きよりも一回り小振りの鯛は、薄くてパリッとした皮の中に北海道産小豆を使った餡がぎっしり。しかし甘さはさほど強くなくすっと食べられます。素晴らしいのはその皮で、表は相当パリッとカリッとしているのに、中にしっとり柔らかい部分を残し餡と見事に一体化しているのです。これこそ職人の技なのです。

 焼きたての鯛焼きが詰まった箱を車に乗せて走れば、車の中はほんわかした香りに包まれます。そして自宅の食卓で軽く焼き直してまた一匹。お茶も良いけど意外に珈琲も合うのです。

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Naniwaya和菓子:浪花家総本店
東京都港区麻布十番1-8-14
03-3583-4975
11:00〜19:00
火曜、第3水曜定休






↓家庭で作れる鯛焼きメーカー!↓

Monday, 04 May 2009

和三盆ムースと黒蜜寒天ゼリー@成城石井

Sid1ょっとした買物で良く利用するのが「成城石井」というスーパーです。もちろん日常の買い物は歩いていけるジャスコなどを利用するわけですが、時折そういうスーパーには置いていない調味料や食材で足りなくなるものが出たりすると買い出しに行ったりします。僕がよく利用する店舗は「舞浜イクスピアリ店」「Select日本橋店」です。この日はイクスピアリのお店へ買い出しに出掛けました。

 成城石井には様々なオリジナル商品があるのですが、その中で僕が特にお気に入りなのがデザート、スイーツ類です。中でも「プレミアムチーズケーキ」(780円)は行く度に必ずと言っていい程購入します。下手なケーキショップのチーズケーキよりも遥かに濃厚で食べ応えがあり、とても美味しいのです。しかもかなりのボリュームでちょっとしたお茶請けに4〜5人で楽しむことが出来ます。

 そしてもう一つ欠かせないのがゼリーやムースなど。今回も「塩キャラメルミルクゼリー」や「苺のパンナコッタ」などいくつか求めましたが、その中で特に美味しかったのが「和三盆ムースと黒蜜寒天ゼリー(写真)」(320円)でした。元々成城石井では黒密や和三盆など和テイストのデザートに定評があるのですが、これはもう何年も前からある定番ヒット商品。ふんわりとした優しい食感としつこくない甘さの和三盆ムースの上に、黒密で作った寒天ゼリーがごろっと乗っています。柔らかいムースとプリンとした寒天ゼリーの異なる食感に、和三盆と黒密のこれまた異なる甘さのハーモニー。ついついまとめ買いしたくなる美味しさです。

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Sid2スーパー:成城石井舞浜イクスピアリ店
千葉県浦安市舞浜1-4-109イクスピアリ ザ・コートヤード
047-305-1580
10:00〜23:00
無休

Friday, 17 April 2009

ぎをん小森@祇園

Aosagi園白川界隈はいつも人が行き交う人気の場所ですが、春になれば桜の名所としてより多くの観光客で賑わいを見せます。そんな春の昼下がりにふと足を運べば、古い町家が建ち並ぶ川沿いに咲く染井吉野も散り始め、白川の流れゆく川面に桜の花びらが浮いているその中に、凛として立つ一羽の蒼鷺がおりました。京都を素通りする僕ら観光客からすれば実に風情ある光景ですが、京都では蒼鷺による鯉の稚魚への被害などが問題となっているようで、あちらを立てればこちらは立たず、なかなか上手くはいかぬものです。

 そんな祇園白川新橋のたもと、柳の木の下に建つ一軒の町家を使ったお気に入りの甘味処が「ぎをん小森」です。京都の甘味処と言えば誰もが同じ祇園にある「茶寮都路里」を思い浮かべるかと思います。僕も大好きなお店ではありますが、ビルの2階にある都路里よりもより京都らしさを味わえるという部分で、僕はこちらの小森の方に足を運ぶことが多いように思います。とはいえ、よくこの二軒は連続してパフェのはしごをしたりするのですが。都路里はその気になれば京都市内の他の店でも、あるいは都内でも味わうことが出来ますが、小森はこちらにしかありませんので京都にいる時には必ず伺います。

Komori2 かつてのお茶屋さんだった古い町家を改装したお店は実に風情があり、よく京都のガイドブックやイメージカットでも撮影に使われるほど。入口で履物を脱いで照明を落とされ行灯が置かれた廊下を歩いて部屋に通されます。窓からは簾越しの白川を眺めることが出来、川のせせらぎを聴きながら美味しい甘味を堪能することが出来ます。僕が通い始めた頃はまだあまり知られていなかったでしょうか、週末でもあまり待たずともすっと入れたものでしたが、ここ最近になって急に長い行列などが出来るようになりました。とは言えやはり都路里の行列は半端なく長く、しかも無機質なビルの階段で待たされるのに比べて、こちらは白川のほとりで川を眺めたり、時折行き交う舞妓さんの姿を見たりしながら待っていられますので、観光客、特に外国人観光客に人気なのもうなずけます。また、一軒まるまるお店ですのでキャパシティも百名程は入るとのことですので、比較的回転も早くお店に入ることが出来ます。

Komorip 本わらびを使ったわらび餅にぜんざい、あんみつ、ところてんと和甘味が数多く並ぶお店ですが、こちらでいつもいただくのはパフェ。その中でも「小森抹茶ババロアパフェ(写真)」(1,400円)がお気に入りです。過日某テレビ番組にてタレントの安倍なつみさんもお気に入りと言っていました。抹茶アイスとバニラアイスを核に、抹茶ババロアに抹茶カステラ、さらには小倉餡と白玉、栗などがたっぷりと入っています。こちらのパフェはそれぞれの具材が強い存在感を持つ都路里のパフェとは違って、一つ一つのパーツが実におとなしい味わいで、単体では正直若干の物足りなさを覚えるほどなのです。しかし、一度食べ始めていくとそれぞれの個性が見事に調和して、パフェ全体としての一体感があるのです。例えるならば都路里の「特選都路里パフェ」が各チームの4番打者を揃えた平成のジャイアンツならば、小森の「小森抹茶ババロアパフェ」はそれぞれのエキスパートが自分の役割を弁えていた昭和のV9ジャイアンツとでも言いましょうか。

 見た目かなりのボリュームがありますが、甘さ控えめなのでするっと食べられてしまいます。価格は正直若干割高かなと思わなくもありませんが、古き良きお茶屋さんの風情を残す町家の場所代と思えば妥当なところでしょうか。ゆったりのんびり、旅の疲れを癒す一時が味わえる佳店です。

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Komori甘味:ぎをん小森
京都府京都市東山区祇園新橋元吉町61
075-561-0504
11:00〜20:30
11:00〜19:30(日曜)
水曜定休

Saturday, 21 March 2009

尾長屋@五香

Onagam年は「たい焼き」がこの世に生まれて100周年なのだそうです。たい焼きの元祖と言われるご存知麻布十番の老舗「浪花家総本店」が創業したのが明治42年(1909年)のことなのだとか。いつもラーメンとの比較で恐縮ですが、日本のラーメン発祥の店とされる浅草の「來々軒」がその翌年ですから、たい焼きはラーメンよりも古い歴史を持つのですね。そんなわけで、今年はたい焼きが秘かなブーム。来年はきっとラーメン100周年ということで業界は大騒ぎになるのでしょう。

 この日は五香にある「13湯麺」というラーメン店に行ったのですが、その斜向いに新しくたい焼き屋さんがオープンしておりました。以前はお寿司屋さんで僕も何度か足を運んだお店でしたがいつしか閉店し、ずっと空き家のままだった場所です。真っ赤な看板がなかなか派手なお店です。お店の名前は「尾長屋」と言います。ご存知の通り和菓子にも目がない僕ですが、たい焼きも大好物です。しかし不勉強ながらこのお店は聞いた事がありませんでした。ですがその看板に見逃せない文字が書かれておりました。「元祖白いたいやき」。たい焼きが白いとはどういうことでしょう。恐る恐る13湯麺に食べた人がいたので感想を伺ったところ「たい焼きが食べたくなるよ」とのこと。謎が謎を呼びます。

 というわけで、勇気を振り絞りお店に行って全6種類を購入してみました。「黒あん」「白あん」「カスタード」「チョコ」「抹茶」「さくら」。どれもなんだか具合が悪そうな色をしています。見るからに不思議な色合いの白いたい焼き。基本と思われる黒あんをまず食してみました。するとまず持った瞬間普通のたい焼きよりも重いのです。そして普通たい焼きというものは持つと鯛がピンと立つかと思うのですが、しなってへたれます。つまり皮がとても柔らかいのです。もちもちとした食感の皮はたい焼きの皮というよりも餅のようです。実際この皮には米粉が入っているのだそうで、もっちもちの食感がとても面白いです。そして中の餡は甘すぎずの正統派の餡で美味しいです。また他の味もなかなかなもので、抹茶など皮にも抹茶が忍ばせてあり技有りの一品です。さくらも桜餅のように塩気も入っていて結構美味しい。

 しかしたい焼きの醍醐味であろう、生地が焼けた香ばしい香りはまったくなく、かりっとふわっとした食感もありません。柔らかくもちもちな食感はたい焼きに求めている食感とは異なります。だからこそ、食べた後で「たい焼きが食べたくなる」と思わずにはいられないのです。別の人は「目をつぶって食べると美味しい」と言いました。たい焼きというカテゴリーでは正直微妙な商品ですが、お菓子としては美味しいと思いますし、話の種にはかなり面白いのではないかと思います。ちなみに家でオーブンでちょっと焼くとカリッとした食感も楽しめるのでオススメです。

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Onaga_2たい焼き:尾長屋松戸五香店
千葉県松戸市常盤平5-14-28
047-389-6769
10:00~19:00
無休

Tuesday, 27 January 2009

八千代@西新井

Yachiyom本的に和菓子が大好きで、良く色々な場所に行っては買い求めるわけですが、特に古くからあるお寺さんなどの参道や周辺にある和菓子屋さんなんてのは、神社仏閣マニアの和菓子好きの僕にとっては、もうたまらないわけです。その中でも、饅頭や団子などと共に本能的に食指が動いてしまうのが「最中」です。

 特に今年は本厄だということもあって、いつになくお寺さんや厄除大師さんに行く機会が多いわけですが、関東厄除三大師の一つとしても知られる「西新井大師」の裏手にひっそりと佇む、昭和35年創業の老舗和菓子店「八千代」の名物が「栗もなか(写真)」(210円)です。

 正月には1日1,500個も売るという人気の一品は、茶色い皮のつぶし餡と、白い皮の白餡の2種類に、ちょっとサイズの小さい栗なしの3種類があります。愛媛産の栗が丸々一個入っていて、優しい甘さの自家製餡もたっぷりと入っています。皮のサクッとした食感と餡子とのバランスが最中のポイントですが、こちらは皮が薄すぎず厚すぎず、実にバランスが良いのです。

 饅頭にしても団子にしても鯛焼きにしても、大抵和菓子の中には餡が入っているわけですが、最中という和菓子ほどストレートに餡を味わえる和菓子はないように思います。だからこそ餡の甘さが重要になってくるわけで、こちらの餡は本当に甘過ぎずの塩梅で、それでいて奥の深い甘味を持っているのですね。そしてやはり下町らしく大きさも大きめで、いい意味で見栄え的には上品ではないのです。栗も細かく砕いてなどなくて、大きな甘露煮の栗が丸々一個入っているのが嬉しいじゃないですか。八千代の栗もなかは一つ食べただけで十分な満足感があるのです。

 夜になるとすっかり人通りがなくなる大師さんの裏通りで、こちらのお店から漏れる灯りが実にいい感じです。昔ながらの和菓子屋さんという風情のお店で、ご主人のお爺ちゃんが何度も何度もありがとうございますと言いながら、お店の名前が入った包み紙で大切そうに最中を包んでくれます。そんなお爺ちゃんが毎日手作りしている最中が美味しくないわけがありません。またこの最中が食べたくて西新井に足を運ぶのでした。

Yachiyo■和菓子:八千代
東京都足立区西新井1-16-16
03-3890-2249
9:30~19:00
水曜定休

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