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Thursday, 30 April 2009

武田流古式カレーライスと支那そばの店インディアン@蓮沼

Indeank田区は住んだことはないのですが、古くからの友人が多く住んでいたりして、学生時代は夜な夜な遊び歩いていたり、僕が生まれる以前の山路家は池上に居を構えていたりして、何故か馴染みのあるエリアです。電車の写真を撮るのも好きな子供でしたから、当時の目蒲線をよく撮りにいったものでした。たまに「太田区」と間違えて書かれている方もいらっしゃいますが、正しくは「大田区」。大森と蒲田が一緒になったので大田となったのですね。

 そんな大田区蓮沼で半世紀以上に渡り愛されている老舗が「インディアン」です。こちらのお店の存在を知ったのは多分ラーメン食べ歩きを始めてすぐだったと思います。元々ラーメンよりもカレーが好きだった僕としては、カレーも美味しいという言葉はかなりの吸引力があり、千葉から車を飛ばして食べに行ったことを覚えています。またこちらご出身のお店が同じ大田区の池上にもあり、そちらにも何度も足を運びました。そのレトロ感溢れる雰囲気と決して古さを感じさせないその味に感動し、拙書「トーキョーノスタルジックラーメン」でも紹介させていただきました。拙書内の「もう一つの東京ラーメン」というカテゴリは、この店のために作ったと言っても過言ではありません。

Indeanc 洋食出身の先代、故武田金造さんが創業したのが1953年。その味と人柄に惹かれてこの店を継ごうと決めたのが、同じく洋食の世界で腕を鳴らしていた永岡道明さんでした。東京會舘で長年働いていた永岡さんですから、やはり同じ洋食出身の武田さんとは通じるものがあったようです。その先代が考案したレシピをそのまま守っているというのが、こちらの看板メニューである「最高級カレーライス(写真)」(1,000円)です。まず「最高級」と高らかに宣言しているところが素晴らしいですね。そしてメニューには「当店より美味しいカレーがございましたら御一報下さい。勉強にまいります」との文言も。これは相当な自信が無ければ書けないことだなと思いますが、どうもこれは先代時代から書かれていたもののようです。まず最初に香辛料の辛さと香りが立ち、しばらくしてから玉葱などの野菜や果物の甘味が追いかけてくるその味わいがお見事です。白いご飯が合うカレーは洋食としてのカレーです。深い旨味をたくわえた、コクと切れがあるカレーとでも言いましょうか。妙にもったりしていないカレーは戦前にレシピを考えたといいますが、今でも感動出来る味になっているのが驚きです。

Indeanm そしてもう一つの看板メニュー「支那そば(写真)」(700円)。どこまでも透き通った透明感あるスープは塩味です。支那そばと言えばイメージとして醤油ラーメンだと思うのですが、故武田さん曰く支那そば、つまりは中国発祥の麺料理の味はやはり塩なのだと。そのすっきりとしたスープには動物系素材は使われておらず、宗田鰹や帆立貝など魚介系素材の旨味と野菜の甘味で構築され、玉葱の香り油がほのかに優しく香ります。こちらの支那そばはカレーと違って永岡さんが随分と試行錯誤されて今の味にたどり着いたのだとか。塩だれなどは同じ洋食出身のラーメン店主である「支那そばや」の佐野実さんにもアドバイスを貰ったのだそうです。

 この支那そばの面白いところは、無論この支那そばだけで食べても美味しいのですが、カレーと一緒に食べるとその美味しさが倍増するところ。支那そばとカレーを一緒に頼むと1,200円、支那そばと半カレーだと1,050円になるお得なサービスセットメニューがありますので、こちらではぜひ両方を食べて頂きたいです。二大国民食と言われるラーメンとカレーですが、この両方がハイレベルで、しかも合わせて食べると美味しさが増すのがこのインディアンなのです。

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Indeanラーメン・カレー:武田流古式カレーライスと支那そばの店インディアン
東京都大田区西蒲田7-16-1
03-3738-1902
11:00~19:00
※スープ切れで終了
日曜定休

Tuesday, 28 April 2009

ルンビニ本店@新松戸

Lb2葉はカレー通の間では関東屈指のカレー王国として知られている、と以前もこのブログで書きましたが、よく雑誌などで話題に上がるお店の大半は千葉市や船橋市など湾岸エリアが多かったりします。しかしこちらの「ルンビニ」は東葛エリアで人気のネパール料理のお店です。現在松戸と柏で3店舗を展開しており、その本店が新松戸にあります。地元の主婦や家族連れのみならず、流通経済大が至近で大学生なども多く集まる人気店です。

 本場のシェフ、スタッフがお店に立つこちらでは、ネパール料理のみならずタイ料理やインド料理など、様々なアジア、エスニック料理をメニューに揃え、どれも本格的な味わいで人気ですが、やはりカレーがこちらの一番人気メニュー。その数は30種類近くにもなります。そしてそのカレーを好きなだけ味わえるのがランチタイム限定の「ランチバイキング(写真)」(平日920円、土日祝1,200円)です。キッチンに面したカウンター部分に人気のカレーが数種類と、焼きたてのナンやパパド、サフランライス、サラダ、デザートが置かれていて好きなだけ楽しむことが出来ます。実際お昼時にこちらへ伺うとお客さんの8割はこのバイキングを注文しているように見えます。この日は平日でしたのでカレーは3品ほどありました。週末は値段が高いですが、その分品数も多くなっているようです。

 鶏の挽肉がたっぷりと入った「キーマカレー」はこの店の定番ですが、香りが非常に良くまろやかな甘味とキリッとした辛さが印象的です。3つあるカレーの中では一番辛いバランスですが、それでも食べやすいです。また「野菜カレー」は大きめの野菜が入って甘味があります。「サグチキン」は緑色のルーがなかなか強烈なビジュアルですが、これはほうれん草を使っているから。ちなみにサグというのが青菜という意味だそうで、お店によってはほうれん草という意味のパラクという言葉を使っているお店もあるようです。こちらのカレーはそこそこ粘度もあるので、ナンにもご飯にも良く合うのですが、特にこのサグカレーは本当に良く合います。

 大抵カレーを食べる場合、ナンがお替わり自由でもルーがなくなれば終わりになるのですが、こちらはナンもご飯もルーも全部食べ放題なので、なかなか食べる手が止まりません。しかもこちらのナンは焼いて置きっぱなしということはなく、次々と焼きたてのナンが出て来ますので、より食が進んでしまいます。ラッシーなど好きなドリンクも1杯頼めますし、コストパフォーマンスが非常に良いランチだと思います。

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Lbカレー:ルンビニ本店
千葉県松戸市新松戸4-56
047-345-2043
11:00~14:30,17:00~22:30
11:00~22:30(土日祝)
無休

Sunday, 05 April 2009

The Fujiya@宮ノ下

Fujiya04泉が大好きでよく出掛けますが、生まれてからずっと関東住まいの僕としては、やはり馴染みのある温泉地と言えばやはり箱根ということになります。父親も箱根が好きだったということもあり、赤ん坊の頃から我が家では年に何度も箱根へ旅行に来ていました。さすがに物心ついた幼稚園くらいからの記憶しかありませんが、新宿でロマンスカーを待つドキドキ感。そしてロマンスカーの特等席、最前列に座れた時の安心感。小田原を過ぎて徐々に箱根が近づき、箱根湯本駅で箱根登山鉄道に乗り換えるあたりで箱根に来たなと実感してきます。そして小さくてかわいらしい登山鉄道に乗り込むと、高揚感はさらに高まります。写真などでも有名な出山の鉄橋を過ぎ、大平台でのスイッチバックは最初は不思議で仕方がありませんでした。小学生の頃から一眼レフを持つようになった僕は、周りの皆が東京駅や上野駅でブルートレインを撮影していた時に箱根の山で登山鉄道を撮っていました。その頃から少々天邪鬼でレトロなものに興味がある子供だったようです。そんな思い出がいっぱいある温泉が箱根なのです。

 さて、箱根温泉と一言で言っても箱根にはたくさんの温泉郷が並んでいます。それこそ箱根湯本から終点の強羅まで登山鉄道の各駅ごとに温泉がありますが、その中でも一番馴染みがあって幼い頃から現在まで通い詰めている温泉郷が「宮ノ下温泉」です。江戸時代から箱根七湯の一つとして知られた宮ノ下温泉は、今からおよそ130年前の明治11年に開業した「富士屋ホテル」の登場から、湯治場としての温泉町からリゾート地へと姿を変えていきました。ジョンレノン、オノヨーコ夫妻、チャールズ・チャップリン、ヘレンケラーなどの著名人を始め、明治から昭和にかけて多くの外国人観光客がこの小さな温泉町に集まりました。どことなく他の温泉郷と違う雰囲気を醸し出しているのは、古くから国際リゾートとして積み重ねられてきたその歴史によるものでしょう。

 僕はこの宮ノ下温泉の中でも二大ホテルと言われた「富士屋ホテル」と「奈良屋旅館」が大好きでした。中でも「奈良屋」は山路家の常宿として年に何度も泊まっていた宿で、大人になってからも何度となく足を運んでいたものです。創業は1700年代初頭と、富士屋ホテルよりも遥かに古い歴史を持ち、箱根を代表する老舗旅館でありましたが、2001年に惜しまれつつ、本当に惜しまれつつその営業を終えてしまいました。諸行無常とは分かっていても、その時の僕の中での衝撃はものすごく、今でも悔しさや寂しさが募ります。それほど僕にとっては思い出深く、大切な場所だったのです。現在その場所には新たな施設として会員制のリゾート施設などという下らぬモノを建設中ですが、以前の場所からちょっと離れたところで奈良屋の子孫の方が「奈良屋カフェ」という形で、その歴史と想いを継承されています。現在宿泊棟を建築中とのこと、いつの日か泊まれる日を楽しみにしています。

Fujiya03 さて、そんなこんなで大好きな箱根への小旅行にまた行って来ました。ランチはもちろん大好きな「富士屋ホテル」のメインダイニングである「The Fujiya」です。昭和5年に建てられた木造のダイニングルームは登録文化財に指定されていて、高い天井には高山植物が描かれ、欄間には彫刻が施されていて実に趣深い空間になっています。そして窓から見える箱根の山々と明治建築の本館がノスタルジックな世界へと誘います。鍛えられたスタッフによるスマートで適度な緊張感のあるホールのサービス。こちらのフレンチは実に繊細で、かつどことなく大胆なアプローチもあり、一皿一皿を実に楽しませてくれます。それはランチでも変わらぬパフォーマンスを魅せてくれます。中でもおすすめなのが、月替わりのランチコース「レ・プリミュール」(5,000円)。こちらのコースでは地産地消をテーマにしていて、農業をこよなく愛する地元の若い農家の人たちが集まって結成された「箱根ファーマーズ」による新鮮な野菜たちをふんだんに使用しています。今月のメインディッシュは「柔らかな牛舌のデュクセル風味 プリミュールと二色のソースで(写真)」。柔らかくとろけてしまいそうな牛舌の食感と深い味わい。ムースや様々なスタイルで楽しめる新鮮な野菜たち。大変満足が出来るお値打ちコースだと思います。

Fujiya01 もちろんフレンチのコースも絶品なのですが、やはり富士屋と言えば天下無敵の「ビーフカレー(写真)」(2,400円)も食べなければなりません。天皇家御用達でもあるこちらのホテルで明治時代から受け継がれている伝統のカレーは、かの昭和天皇が幼少の砌から大好物という逸品。僕も幼少の砌から大好物、砌ってほど偉そうなものでもありませんが、いずれにしても皇族から庶民までが愛する味というのはなかなかありそうでないものです。1時間以上かけてじっくりと炒められた玉葱の甘味に、林檎や野菜の甘味、そして自家製ココナッツミルクのコクある甘味。湧き水で作った伝統のコンソメを加えて4日は寝かせるというカレーのルーは、どこまでもまろやかで香り豊か。優しいいくつもの甘さがスパイスの香りを閉じ込めてご飯を包み込みます。小麦粉でとろみがついた食感を持つ、ご飯にかけてこそ美味しい正に洋食としてのカレーです。卓上にはチャツネや薬味などが置かれ、自分好みの味にすることが出来ます。

Fujiya02 しかしどうせここまで来て食べるのであれば、ここはちょっと奮発してぜひスープ、サラダ、シャーベット、珈琲が付くコース仕立ての「カレー伝説」(4,700円)を食べていただきたいです。何しろスープには富士屋伝統の「コンソメスープ(写真)」(1,000円)がつけられるのですから。庭園の湧き水で作ったというコンソメは、どこまでも澄み切った琥珀色で味わいも洗練の極み。このレストランで何度このコンソメを頂いたか分かりませんが、いつも同じ感動を与えてくれます。このスープが伝統のカレーへのブレリュードとなり、満を持しての真打ち登場となるわけです。スープはコンソメの他に季節のスープも選ぶことが出来ますが、迷うことなくコンソメを選びましょう。ちなみにギャルソンにどちらがおすすめかを尋ねてみると、迷うことなくコンソメを進めてくれます。それほどこちらでは自信がある一皿なのです。

 ちなみに富士屋ホテルには、もっとカジュアルに使えるグリルレストラン「Wisteria」があり、そちらでも同じカレーを楽しめますが、内容も値段も変わりませんのでぜひ重厚感あるメインダイニングでご堪能頂きたいと思います。ちなみに重厚感があると言ってもきついドレスコードもありませんし、家族連れでも気軽に利用が出来ます。またサービス料と消費税は含まれていますので額面よりも安価だということになります。ちなみに「活伊勢海老カレー」(9,000円)なんて高いヤツはメインダイニングでしか食べられません。なお、ここは昼夜を問わず人気のレストランですので、事前に予約しておくことをおすすめします。予め顧客登録をしておくと宿泊や食事をインターネットで簡単に予約が出来るので便利です。

 箱根の山の中に建つ130年の伝統を持つホテルで長年受け継がれてきたビーフカレー。カレー好きならずとも必食のカレーと言える名作です。そしてその一皿をメインダイニング「The Fujiya」という素晴らしい空間で味わえる幸せ。僕にとって想い出が詰まったこの場所で食事をする時間というのは、何にも代え難い実に大切な至福の一時なのです。ぜひ皆さんも機会があればお立ち寄りください。

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Fujiyaフレンチ:The Fujiya
神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下359
0460-82-2291
朝食7:30〜9:30
昼食12:00〜14:00(土日祝は〜14:30)
夕食17:45〜,20:00〜(予約制)
無休

Wednesday, 04 March 2009

インド料理デュワン本店@八幡宿

Dewanm葉県は知る人ぞ知るカレーの名店が多いカレー県だと思うのですが、その中でも根強いファンを多く抱える人気店が八幡宿の「デュワン」です。こちらのご主人は新検見川の人気店「シタール」にいらっしゃった方だそうで、その後千葉市内で独立して人気を博しました。中でも西千葉時代は千葉大学の学生はもちろんサラリーマンや地元の方達に随分と愛されておりました。その名店が諸事情により千葉市を離れ市原へと移転。現在は海浜幕張にも支店を出して千葉市内にも復活を果たしています。海浜幕張店の方がアクセス的にも便利なので、普段は海浜幕張がほとんどなのですが、たまには本店にも足を運びます。幕張が出来た当初はデュワンさん自らが幕張に入っていましたので、本店は息子さんが任されていましたが、今はデュワンさんが本店に戻っていらっしゃいます。

 こちらに来て頼むのは「デュワンセット」(1,700円)「タンドーリディナーセット(写真)」(2,200円)がほとんどです。バターチキンやマトン、ベジタブルなど人気のカレーから2種類と、焼きたてのナン、ライス、サラダ、デザート、ドリンクがセットになったのが「デュワンセット」で、そこにタンドーリチキン、チキンティッカ、シークカバブがついたのが「タンドーリディナーセット」。どちらもボリュームたっぷりのお得なセットになっています。

 カレーはどれも香りが非常に豊かに立ち、スパイス感も強く塩分も比較的高めのバランスですが、味わいも深く食べ進めていくごとに旨味が湧き出てきます。そしてこのカレーがナンにもサフランライスにも良く合うのです。焼きたてのナンも熱々で香ばしくかつモチモチでとても美味しいです。またタンドーリチキンなどの肉類はかなり辛味が強くスパイスが全面に出た味付けで、最初は辛さしか感じませんが、少しずつその中にある美味しさが分かってきます。見事に配合されたスパイスによって身体の中が浄化されるような感覚に陥ります。

 デュワンの味は日本人向けにアレンジした味というよりも、インドそのものの味を誠実に出している味だと思います。カレー屋ではなくインド料理店。インドに行ったことはないのであくまでもそれは推測でしかないのですが、日本人の味覚に迎合していない味わいを感じるのです。そして迎合はしていなくてもお客さんの年齢や性別などに応じて、スパイスの量や辛さなどをしっかりと調整しているのが素晴らしいと思います。それは日本で何十年も厨房に立ち、日本人にインド料理を提供してきたデュワンさんだから出来ることなのでしょう。こういうプロの仕事を目の当たりに出来る店が千葉にあるというのはとても嬉しく思います。

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Dewan■カレー:インド料理デュワン本店
千葉県市原市君塚2-17-8
0436-24-4448
11:30~15:00(14:30LO),17:00~22:30(22:00LO)
月曜定休(祝の場合は営業)

Monday, 16 February 2009

EBIYA.CAFE@鴨川

Ebiyam_2房総屈指の観光スポットにして、サーフィンのメッカとしても知られる鴨川市は、南房総ならではの温暖な気候で一年中観光客が訪れる町です。中でもシャチなどのショーで観光客に人気の施設「鴨川シーワールド」は、シャチやアシカなどの生殖においても世界レベルの実績を誇る水族館なのだそうです。都心から高速網が繋がった内房から館山にかけてのエリアに較べると若干アクセスに難がありますが、それでも昔に較べれば随分と行きやすくなったように思います。

 鴨川という街を食の面から見てみると、鴨川市商工会が町おこしで始めた「おらが丼」なんてのがあります。地元の食材を使用してお店独自の丼ものを提案するという企画で、いわゆる昔から根付いている海鮮丼の類いのみならず、各店がアイディアを出した一品丼もあったりと、なかなかユニークな丼ものも多いようです。この「おらが丼」を見ても分かるように、鴨川という町は漁港もあったりするので海の幸を活かした料理を提供する店が多いです。

 そんな房州の豊かな海の幸を活かしたオリジナルのカレーを提供しているのが、2002年にオープンした「EBIYA.CAFE」というカフェです。鴨川市内を縦断する国道128号線沿いに建つ洒落た雰囲気のカフェにはオープンテラス席もあり、鴨川の大きな海を眺めながらゆったりとした一時を過ごせます。国道からはちょっと雰囲気のあるテラスやファサードが視認し辛いのがやや残念ですが、無骨なイメージのある鴨川の飲食店の中で、いい意味で都会的で垢抜けたイメージの空間になっています。

 こちらのお店の看板メニューは、その店名にもあるように「海老」。海老の中でも高級食材である伊勢海老を使っています。なぜ伊勢でもないのに伊勢海老と思われる方も多いかも知れませんが、伊勢海老は伊勢と名前がついていながら、三重県を抑えて千葉県が県別漁獲高で全国第一位と、千葉を代表する海産物なのです。そんな地元房州産の新鮮な伊勢海老やサザエを使ったオリジナルカレーを楽しむことが出来るお店です。「房州産伊勢えびカレー」(2,300円〜4,200円)は、注文を受けてから水槽から海老を取り出して調理するそうで、その海老のサイズによって3つのランクに分かれます。カレーとして考えた場合に価格としては高い気もしますが、活きの良い伊勢海老を一尾まるまる使っていると考えたらお得ではないかと思います。

 今回はもう一つの看板メニューである「房州産さざえ入りカレー(写真)」(1,300円)をいただきました。鶏ガラベースに玉葱などの野菜の甘味が優しく広がる味わいのカレールーに、新鮮なサザエのコリコリっとした食感が楽しい一品です。スパイスがピンと立ったカレーも嫌いではありませんが、しっかりとスープを引いて果物や野菜の甘さを使ったカレーもまたいいものです。ボリューム的には男性にはちょっと物足りない量かも知れませんが、ご飯とカレーのバランスは非常に良いです。

 締めには自家製の「シフォンケーキ」(420円〜)「ココナッツカプチーノ」(480円)と共に。素朴な味わいに癒されます。ご夫婦でしょうかアットホームな雰囲気の接客も心地よいです。お茶だけで寄るも良し、自慢のカレーを味わうも良し。鴨川に行く機会がある方はぜひ一度。

Ebiya■カレー:EBIYA.CAFE
千葉県鴨川市江見太夫崎66-2
04-7099-7088
11:00~17:30(17:00LO)
水曜定休(他不定休もあり)

Monday, 26 January 2009

日比谷松本楼@日比谷

Mrm_2比谷公園の杜の中にある、創業百年を越える老舗中の老舗レストランがご存知「日比谷松本楼」です。銀座での買い物を終えてぶらり日比谷公園まで散歩をしてこちらで食事を楽しんだり喫茶をしたり、というのがお決まりのコースという方も多いのではないでしょうか。かく言う僕も銀座から有楽町を抜けてお堀端までぶらぶら歩いて、こちらのお店へ寄せていただくことが多いです。創業は今から百年以上も前の1903年ということですが、この年は日比谷公園が開園している年で、松本楼は日比谷公園開園時から公園と共に歴史を重ねているのです。日本史で学んだ日露戦争後の暴動事件、いわゆる「日比谷焼打事件」の時も、こちらのバルコニーで憲政擁護の演説が行われたというのですから、百年という時のスパンの長さを感じます。

 高村光太郎や夏目漱石といった文人達も愛した歴史あるレストランは、日比谷の森に囲まれて都心とは思えないほど静かに建っています。僕の幼い頃からの意識の中には、風格のある老舗レストランというと「公園の中にひっそりと佇んでいる」というイメージが今も強く残っているのですが、そのイメージの原体験は、日比谷公園内にあるこちらの「日比谷松本楼」と、上野公園内にある創業130年の老舗「上野精養軒」の二つから来るものではないかと思います。昔からのレストランにはよくあるスタイルですが、こちらの松本楼もフロアによっていくつかのレストランに分かれています。1Fはテラス席もあり気軽に楽しめる「グリル/ガーデンテラス」。2Fは宴会場でこちらでは披露宴なども出来ます。3Fには本格的なフランス料理を堪能出来る「ボア・ド・ブローニュ」があります。TPOに応じて使い分けが出来るというのが老舗レストランの魅力でもあります。

 ランチで3,000円台、ディナーでも5,000円台からという、良心的な価格設定のコースが魅力的なフランス料理もお薦めですが、やはりレトログルメ研究家的には1Fの洋食メニューをぜひご堪能頂きたいと思います。「ハイカラビーフカレー」(760円)は松本楼の名と共に知れ渡る伝統の一品で、小麦粉のとろみが加わってもったりとしたルーがご飯と良く合う、これぞ日本のカレーといった味わいです。洋食がまだ一般的ではなかった時代、こちらのレストランでカレーライスと珈琲を楽しむのが、時代の先端であったモボやモガたちのスタイルだったようで、そこから「ハイカラ」という名前を付けたのだそうです。毎年9月に行われる「10円カレーチャリティー」のニュースなどでこちらのカレーを知った方も多いのではないでしょうか。

 そしてやはりこちらも伝統のデミソースを使った、ハンバーグやオムレツライスなども欠かすわけにはいきません。まろやかで濃厚なコクと野菜の甘さが活きた褐色のソースが、トロトロと柔らかい玉子と溶け合い至福の瞬間を演出します。個人的には半熟系の玉子が乗るオムライスは好きではないのですが、松本楼の場合は話が別。デミソースとの相性が非常に良いのはいうまでもありませんが、このトロトロ系オムライスを最初に考案したのが松本楼という説もあるようで、やはりオリジナルに敬意を表する意味でも、こちらのオムライスは別格の存在であるのです。デミソース以外にも多くのソースを選べるのも嬉しいです。

 となるとどうしてもお薦めしたくなるのが「洋食プレート(写真)」(1,575円)になります。これは自慢のオムレツライスに洋食メニューを合わせることが出来るぜいたくな一品。まずオムレツライスのソースを「ハヤシソース」「カレーソース」「きのこクリームソース」の3種類から選ぶことが出来ます。さらに一緒に乗せる洋食は「ハンバーグデミグラスソース」「海老フライタルタルソース」「カニクリームコロッケ」から選べます。優柔不断の僕としては大変悩ましいメニューではありますが、オムライスもカレーもフライもハンバーグも食べたいなどという時に非常に便利です。

 どの料理もしっかりとした味付けで、価格が安く、それでいてボリュームがある、これぞ「洋食」という料理ばかり。天気のいい時はテラスで木漏れ日の下で、あるいは室内から陽の落ちた公園を眺めながら。百年の時に思いを馳せて味わう伝統の洋食は格別の美味しさなのです。来月から改装のためお休みになるようですが、リニューアル後のお店に行くのが今から楽しみです。
 
Mr■洋食:日比谷松本楼
東京都千代田区日比谷公園1-2
03-3503-1451
10:00〜21:00(20:30LO)
年中無休

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