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Saturday, 28 February 2009

Walker Plus(2/25 掲載)

Cwweb2在公開中のWEB「Walker Plus」(角川クロスメディア)に、僕が取材執筆した記事が掲載されています。「NOTこってり系!「野菜たっぷりラーメン」に新たなブームの予感」というテーマで、千葉の人気ラーメン店2軒をご紹介しております。ぜひご覧いただければと思います。

 また、同じくWalker Plus内で「千葉ラーメンの達人・山路が見つけた!今月の新人王」と称して、本八幡の新店「らーめん木尾田」をご紹介しております。こちらの記事は写真撮影も僕がやっています。こちらも併せてご覧いただければと思います。

■ウェブ:Walker Plus(角川クロスメディア)

Friday, 27 February 2009

河原成美 四季のラーメン 第15作「GENKAI TAICHA 2009」

Taicha多一風堂の店主、河原成美さんの創作ラーメンイベント「河原成美 四季のラーメン」に行って来ました。2001年に始まった一日限りのラーメンイベントも今回で15回目。以前は博多で行われていましたが、昨年より場所を東京・銀座にある「銀座五行」へと移して行われています。博多時代は残念ながら足を運べずにおりましたが、東京に来てからは毎回お邪魔して美味しいラーメンを楽しませていただいています。夕方5時から夜8時までで200食限定。毎回大盛況のイベントですので、この日も事前にしっかりと予約をして出かけました。開始当初から長蛇の列が出来ているという話でしたが、僕がお店に着いたのは午後7時半近くで、さすがに外の行列は10名程度にまで短くなっていました。

 行列に並んでいる間は顔見知りの力の源のスタッフの皆さんと談笑。そして店の前に出て来た河原さんにもご挨拶。心なしか今日はいつもに増して気合いが感じられます。程なくして店内に入ると宮崎さんや吉崎さんなどが忙しそうに動き回っています。彼らのような一風堂の店長クラスの人達が一同に会して回すオペレーションも見ていてとても気持ちがいいです。席に通されると宮崎さんが来て、麺の粉の比率や試作段階での苦労など、今日のメニューについての裏話などを色々と話して下さいます。

 期待の高まる中、いよいよラーメンが登場です。と言ってもお盆の上に小皿がいくつも並んだビジュアルは、ラーメンというよりもまるで和食膳のような出で立ち。今回の作品のタイトルは「GENKAI TAICHA 2009(写真上)」(1,500円)。2009とあるように、実は今回のラーメンは2007年の秋に四季のラーメン第10作として提供された「GENKAI TAICHA」のリメイクバージョンです。前回の時は博多でのイベントで食べることが出来ませんでしたので、念願かなったりというところです。

 まず小さな小鉢達の中身は、玄海産鯛刺身の胡麻和えに、炭火で燻した沖縄産長寿豚のチャーシュー、有明産海苔、京都産漬け物、玉子焼き、あられにセリやミョウガなどの付け合わせ。これは単品でつまんでも良し、ラーメンに入れても良し、あるいは茶漬けの具として使っても良し。食べる側の自由に委ねられています。ラーメンはなんだかんだ言っても他の料理と較べて絶対的に色が少ないわけですが、この器の中にある具材たちは実に華やかで食卓を彩っています。

 そしてラーメンですが、透明感のあるスープに茶蕎麦のような麺がたたずみ、そこに玄海産鯛の燻製と山椒の葉、柚子片が浮いています。清廉で凛とした表情の丼からは鯛の燻した香り、そしてスープの優しいうま味の香り。丸みのある塩味が地鶏と豚骨のうま味を上品にまとめあげ、そこに嬉野茶と米粉を混ぜた風味ある麺が絡みます。このラーメンをそのまま食べても十分美味しいのですが、先ほどの小鉢の具材を入れながら、味の変化を楽しむのも一興。

 締めには追い出汁と呼ばれる鶏とお茶が合わせられた優しい味わいのスープを。この追い出汁を俵むすびに入れてお茶漬けにして味わいます。無論ラーメンのスープも少し入れてみたりして、ここでも色々と自分好みの味が作れます。また、ラーメンの丼にもこの追い出汁を入れるとスープ割りのように味の変化が楽しめます。

 これでもか、という程にサービス精神旺盛の一杯は、1,500円という価格では正直申し訳ない程の楽しさです。ハレとケで言えば当然ハレのラーメンではありますが、得てしてイベントラーメンはどことなく作り手のエゴが滲み出たりするものですが、この一杯は独りよがりになっておらず、完全に客の立場に立っている一杯になっているのです。盆の上に乗っているすべてのものに意味がある。無駄なものが一切ないのが素晴らしいです。最後の最後まで飽きさせることなく食べさせるという強い意志が随所に感じられます。そこがエンターテイナー河原成美の真骨頂というところでしょう。

Kawahara 伺った時間も遅かったのでもうイベントも終盤、時折キッチンからホールに出て来ては河原さんが一つ一つのテーブルに寄って声を掛けています。そして僕らの食事が終わった頃、河原さんがテーブルにやって来て下さいました。ちょうど杯数も終了したタイミングでしたので、河原さんも一段落したのでしょう、ゆっくりと腰掛けてニューヨークのことや一風堂の今後など、色々なお話をして下さいました。もう河原さんとはかれこれ十年近いお付き合いになりますが、いつお会いしても変わらぬ若さとバイタリティで、常に元気が貰えるような気がします。こういうオヤジになりたいなと思う数少ない存在の人です。そしてこういうオヤジになる為に、僕ももっと頑張らなければと思うのです。

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409594995_1■ラーメン:銀座五行
東京都中央区銀座2-4-6銀座Velvia館7F
03-5524-0002
月〜水 11:30〜16:00(15:30LO)17:00〜24:00(23:00LO)
木金 11:30〜16:00(15:30LO)17:00〜翌3:00(翌2:00LO)
日祝 11:30〜16:00(15:30LO)17:00〜22:30(22:00LO)
無休

Thursday, 26 February 2009

ニュースCマスター(2.26 O.A.)

Ncm日午後9時からオンエアされる「ニュースCマスター」(チバテレビ)に出演します。今週は君津に40年近く根付いた「君津式」とも呼べる豚骨ラーメン店の老舗をご紹介しております。ぜひ今夜の「ちばラーメン百科」をご覧下さい!

 なお、来週は選挙特番のため「ちばラーメン百科」はお休みとなります。次回オンエアは3/12です。こちらもどうぞお楽しみに!

■テレビ:ニュースCマスター(チバテレビ)木曜午後9時

Wednesday, 25 February 2009

蕎麦香房むさしや@木更津

Musashinom更津駅から車で10分。一面に広がる新興住宅地は請西(じょうざい)というエリアで、かつては「請西藩」として知られ、藩主の林忠崇は昭和時代まで生きた「最後の大名」として知られる人物でした。そんな歴史を持つ新興住宅街の一角に佇むセンスの良いお蕎麦屋さんが「蕎麦香房むさしや」です。以前から宿題店リストに入っていたお店ですが、ようやくこの日足を運ぶことが出来ました。

 天井の高い開放感のある店内は、大きな一枚板のテーブルが印象的で、落ち着きがある雰囲気です。テーブルの他にもカウンターや小上がり席もあります。またアップライトピアノも置かれていてお蕎麦屋さんというイメージよりは、喫茶店のようでもあります。また入り口から店内、トイレにいたるまで全面バリアフリー。土地柄年輩のお客さんも多いのでしょうか、非常に使いやすい空間になっています。開店とほぼ同時にお邪魔しましたが平日かつ雨が降っているにもかかわらず次々とお客さんが入ってきます。地元でしっかりと根付いている人気店のようです。

 創業は2001年で、こちらのご主人はかの黒澤明監督の娘さんが料理などの監修を務める人気店「永田町黒澤」の出身とのこと。名店仕込みのお蕎麦を安く美味しく提供したいというコンセプトのようです。冷たいおそばは「もり」(600円)「ざる」(700円)に「温泉玉子そば」(770円)「おろしそば」(980円)などが並び、温かいものも「かけ」(620円)「花巻そば」(790円)「生ゆばそば」(1,000円)などが豊富に揃います。地域柄もあるとは思いますが、どれも非常にリーズナブルな価格帯に収まっています。刻み海苔は地元木更津産の海苔を使用しているとの文章もありました。

 この日いただいたのは「天もりそば(写真)」(1,370円)。まず付け出しのように豆腐が出て来ます。七味や醤油などで味わっているとほどなくしてお蕎麦が登場です。艶やかでキリッとした表情のお蕎麦はかなり細め。しっかりと水で締められていて蕎麦も冷えていて、食感もすこぶるよく鼻に抜ける香りも豊かです。そして細いながらもコシがしっかりとあり喉越しも申し分ありません。表面は若干ざらついていて、口の中で心地よく踊ります。そして量もそこそこあって、いわゆる江戸っ子からすれば無粋な蕎麦ということになるのかも知れませんが、お蕎麦でしっかり満足したいという普通の人にとっては嬉しい分量です。甘めのつゆは化学調味料不使用、鰹と昆布の旨味がしっかりと出ていてこの蕎麦に合っています。薬味は刻み葱と山葵。天婦羅は中くらいの大きさの海老一本に、厚めに切った南瓜、茄子、パプリカなどが乗り、こちらも分量的には十分です。衣は厚めで胡麻油のほんわりとした香りが食欲をそそります。衣は厚めでパリッとしていて美味しい天婦羅でした。蕎麦湯は少々溶いているのでしょう、開店して間もない時間でしたが若干とろみのついたものでした。

 出汁巻き玉子や味噌豆腐など、蕎麦屋のつまみも充実しているようで、お酒と共に楽しむのも一興でしょう。一人でも家族連れでも楽しめる佳店だと思います。

Musashino蕎麦:蕎麦香房むさしや
千葉県木更津市請西東5-23-1
0438-37-6348
平日 11:30~14:30(入店),17:00~20:00(入店)※蕎麦切れで終了
火曜定休

Tuesday, 24 February 2009

007慰めの報酬

007画は三度の飯よりも大好きなのですが、これまでいわゆるスパイ物などはあまり観ることがありませんでした。何故と言われると非常に困ってしまうのですが、良くも悪くも「007」のイメージが強過ぎるからなのでしょうか。だから007シリーズもほとんどと言っていい程観ることがありません。ボンド役が新しくなった、という話も今回の作品で初めて知ったほどでした。同じようにギャング物もあまり観ません。これは当然「ゴッドファーザー」のイメージが強いからだと思います。しかしそんな僕ではありますが、現在公開中の007最新作「007慰めの報酬」を本日観て来ました。

 なぜあまり好きではない007シリーズを観たのかと言えば、コカコーラについているシールのナンバーで応募するキャンペーンでこの作品の鑑賞券を当てたからなんです。普段あまり運がいいとは思わないのですが、こういう小さな運には良くつく男なのです。しかも本厄の年明け早々に当たったというのも実に縁起が良い。チケットはコカコーラロゴが入ったオリジナルデザインでした。ちなみになぜコカコーラが007のキャンペーンをやっているかというと、チケットのデザインからも明らかですが、どうやらこのアイテムと関係があるようです。しかし余談ではありますが、残念ながら僕はこの手のカロリーオフ系の飲み物が苦手です。化学調味料に対しては耐性があるのですが、アスパルテームなどの合成甘味料に対して非常に弱いのです。後味が嫌な感じというか気持ち悪いというか。これは気のせいかとも思いましたが、幼少の頃に流行したシュガーカットで吐いたことがあるようなので、どうもそういう体質のようです。

 1月末にはもうチケットは届いていたのですが、聞けば今回の作品は前作「007カジノロワイヤル」の続編というではないですか。当然前作など観ていない僕はすぐにTSUTAYAに足を運んだわけですが、同じような輩が他にもいるのでしょう、常に貸し出し中でなかなか借りることが出来ません。ようやく先日借りて観ることが出来ましたので、無事今日の出撃と相成ったわけです。

 映画をまだ観ていない方もいらっしゃると思いますので内容など詳細については触れませんが、意外にスパイ物もいいものだなと思いました。何事も喰わず嫌いはいけません。カーアクションあり、船や飛行機でのアクションもあり、観ていて爽快感がありますね。また長さも1時間半程度と前作よりも遥かに短い作品でしたが、内容は同じくらい濃いもので満足でした。ちなみにボンド役のダニエル・クレイグは同い歳なのだそうです。うぅむ。

■映画:007慰めの報酬
Quantum of Solace
2008年英米合作 106分
監督 マーク・フォースター
主演 ダニエル・クレイグ

Monday, 23 February 2009

中華そば青葉@船橋

Aobam橋駅構内にある「船橋ラーメン横丁」は、2004年の11月にオープンしたラーメン複合施設です。オープン当初は「中華そば青葉」「横浜ラーメン六角家」「ちばき屋」の3軒が軒を連ねていましたが、現在では「青葉」「六角家」の他に「くにがみ屋」「らーめん匠屋」の4軒が並んでいます。この日は久々に「中華そば青葉」に足を運んでみました。

 青葉は言わずとしれたWスープの元祖で、中野本店で初めて食べた時の感動は今も忘れられません。その後、青葉に影響を受けたラーメン店が続々登場し、いわゆる「青葉インスパイア系」などという言葉と共に、一時代を築いた名店でもあります。その青葉が千葉県に出来ると聞いた時は小躍りをしたものですが、正直他の複合施設などにも出店し始めて拡大路線に向かっているのは見えましたので、反面ちょっと寂しい思いがしていたのも事実でした。繊細なバランスこそが青葉の肝ですので、果たして多店舗展開してそれが可能なのだろうか、という思いがあったのです。

 2004年の開店以来、何度かこの船橋店にも足を運びましたが、正直本店や飯田橋店で食べた時のような感動や満足感は得られませんでした。しかしそれはいわゆる先入観というか、支店だからという偏見というか、フラットな判断はし辛い状況ではありましたので、あまり深くは考えずにいたわけです。そして久々に船橋店で食べたのですが、やはり残念ながら感動は得られませんでした。もちろん慣れというものもありますので、青葉を初めて食べた時の感動を得ようとは思いません。また昨今の濃厚豚骨魚介と較べようとも思っていません。そういうことではなく、ただ単純に凡庸な一杯になってしまったと感じるのです。

 この日食べたのは「中華そば(写真)」(650円)。基本というか定番の一杯です。接客や厨房のオペレーションはまったく問題がなく、むしろ心地よい印象でありました。しかしラーメンそのものに力がありませんでした。スープの濃度自体はそこそこ出ていたと思うのですが、旨味要素に欠けると言いますか、香りもカエシも弱く全体的にぼやけた味わいになっていました。旨味の層がないといいましょうか、実に平坦な味わいだったのです。そして麺も管理の問題なのか茹で加減の問題なのか、食感もあまり良くなく味わいも薄いものでした。

 大好きなお店だけに頑張って欲しいと思うのです。時代を牽引して来たお店だからこそこれからも引っ張っていって欲しいのです。

Aoba■ラーメン:中華そば青葉船橋店
千葉県船橋市本町7-1-1船橋駅シャポー1F
047-423-8151
10:00~23:30※売り切れで終了
無休

Sunday, 22 February 2009

Walker Plus(2/18 掲載)

Cwweb在公開中のWEB「Walker Plus」(角川クロスメディア)に、僕が取材執筆した記事が掲載されています。「千葉ラーメンの達人・山路が見つけた!今月の新人王」と称して、本八幡の新店「らーめん木尾田」をご紹介しております。こちらの記事は写真撮影も僕がやっています。ぜひご覧いただければと思います。

 また、同じくWalker Plus内で「変わり種味噌ラーメン」の記事も取材執筆を担当しております。こちらも併せてご覧いただければと思います。

■ウェブ:Walker Plus(角川クロスメディア)

Saturday, 21 February 2009

つけめん専門店響。@津田沼

Hibikim戦区津田沼駅エリアに昨年11月に出来た新しいお店です。場所としては津田沼駅の北口ロータリーを真っ直ぐ進み「九十九とんこつラーメン」を越えて大きな交差点も越えた先の道沿い左側。道が狭い上に間口も狭いため、車などで前を通ったら見落としてしまうかも知れませんが、黒い地に白い大きな文字で店名「響。-HIBIKI-」は結構目立つ印象です。またその下には「つけめん専門店」の文字も掲げられています。ここはかつて「うどんそば処島津庵」という店で、鶏ガラスープに蕎麦を入れた「ラーそば」という一風変わったメニューも売っているお店でしたが、そのメニューを確認する前にリニューアルしてこの店になってしまいました。10月の段階でリニューアルする旨が記されていましたので、経営はそのままでうどん屋さんがラーメン店へと業態替えをしたということのようです。

 土曜夜ということでしたがお客さんは僕一人でした。小さい店内ではありますが、清潔感にあふれていて、両壁に面する形でカウンターが7席配されています。奥にあるキッチンには女性スタッフが二人。店に入ってすぐ右側に券売機が置かれています。メニューはつけめん専門店の名の通り「和風つけ麺(写真)」(800円)「海老塩つけ麺」(850円)などつけ麺が4種類用意されており、その他に期間限定でラーメン「ひびきそば」というメニューもありました。もちろん初訪ですし、基本と思われる「和風つけ麺」をいただくことにします。

 さて、肝心の「和風つけ麺」。まず麺は加水高めの中太麺で艶やかな表情が印象的です。通常の量は220gで、100円増しの大盛は330gとのことでした。しっかりと水で締められていてつるっとした食感も悪くありません。以前がうどん店だったということですので、もしかしたら自家製なのかも知れません。つけダレはメニューに「鰹節を始めとする数種類の削り節を使用している」ということが書かれていましたが、確かに魚節系の旨味が全体に広がっていてさらに醤油ダレが前に出たバランスになっていました。その分動物系のスープベースは旨味がかなり弱い印象で、油分もさほど多くなくスープ自体に粘度もないので、正直なところつるっとした表面の麺との絡みはあまり良くありません。具はつけダレの中にたっぷりと入っていて、チャーシュー、鶏チャーシュー、ワカメ、岩海苔、メンマなどどれも存在感があります。その中でも岩海苔は麺とも絡み磯の香りも感じさせて面白い効果がありましたし、チャーシューは豚と鶏の2種類が入っているのも頑張っていると感じました。

 卓上には定番の魚粉やラーメン店には珍しい「朝天辣椒」もありました。この朝天辣椒というのは麻婆豆腐などにも使う四川産唐辛子のことなのですが、その唐辛子を使用した中華の調味料のことも意味します。その調味料は激辛な味わいが特徴なのですが、これをつけダレに少量入れてみると、辛さと干し海老の味わいが加わることでつけダレに深みが増して来ました。しかし本当に辛いので入れるならば少量を後半に入れることをお勧めします。

 魚節や醤油ダレを強めにしたバランスからは、新しい味わいを目指している姿勢は十分にうかがえましたが、基本的な味の構成としては甘味も辛味も若干の酸味もある、いわゆる近年のつけ麺のつけダレの範疇に入る味わいになっていますので、他の店のつけダレと較べてしまうと正直物足りなさが残ります。味付けが違っていれば他のつけ麺と比較することはないと思うのですが、現状の味の構成ではどうしても同じ土俵に上がってしまっているため、やはり動物系の弱さには一般の方が物足りなさを覚えるでしょうし、基本の麺の量で800円、大盛だと900円という価格設定も昨今のつけ麺店と較べてしまうと高めに感じます。しかしお店の雰囲気や、女性スタッフの接客などはとても良かったので、ぜひ頑張っていただきたいと思いました。

Hibiki_2■ラーメン:つけ麺専門店響。
千葉県船橋市前原西2-32-10
047-478-1169
11:30~14:30,17:30~21:00
不定休

Friday, 20 February 2009

ピノキオラーメン根本店@君津

Pinokiom津市根本に今月11日にオープンしたばかりの新店が「ピノキオラーメン根本店」です。館山道の君津インターから県道92号線、通称「房総スカイライン」を鴨川方面へ数分走ると右側に見えてくるこちらのお店。この場所はご主人の体調不良によってやむなく閉店となってしまった白河ラーメンの店「青竹ラーメンありがとう屋」の跡に入ったお店で、同じく君津市内で人気のラーメン店の支店です。店構えや店内の雰囲気は前の店とほとんど変わりませんが、店に入って左側にあった麺打場が小上がり席になっていました。ピノキオラーメンという店名にちなんで、店内にはディズニーアニメ「ピノキオ」のポスターや縫いぐるみが置かれています。

 メニュー構成は「しょうゆラーメン(写真)」(680円)が看板メニューで、その他にも「しお」「みそ」「えび塩」「タンメン」「あんかけラーメン」などの他、野菜炒めや麻婆豆腐、餃子、春巻きと本店同様中華料理をベースにしたメニューや、カレーライスなども用意されています。いわゆるラーメン専門店というよりも町の中華屋さんというか、食堂のようなポジションのお店です。また内房エリアのラーメン店には多い「梅割り」(380円)も用意されていました。お昼時から一杯引っ掛けているお客さんがいる、この緩い感じがたまりません。

 基本の「しょうゆラーメン」は、見た目同様シンプルですっきりとした味わいのラーメンでした。透明感のあるスープの表面には、その透明さをカバーするかのごとく油が多めに浮いていますが、味わいにしつこさはありません。房総ラーメンが根強い内房エリアにしては醤油ダレの味わいや色が弱いバランスになっていて、むしろ昔ながらの東京ラーメン的な、どこか懐かしい味わいの醤油ラーメンという印象になっていました。またスープからは若干胡麻油などの香りがして、どことなく中華料理店の麺料理的なアプローチにもなっています。具は大きめのチャーシューが数個に味玉半個、なると、ワカメなどでそこそこのボリュームがあります。麺は中細のストレート麺で茹で加減は若干柔らかめですが、これはこのエリアのラーメン店のスタンダードです。

 ラーメン好きの方にとっては少々物足りなさも覚えるラーメンかも知れませんが、地元の方が普段使いするのにいいお店ではないかと思いました。メニューも豊富なのでファミリーにも使い勝手が良いお店でしょう。接客も好印象で居心地が良いお店でした。

Pinokio■ラーメン:ピノキオラーメン根本店
千葉県君津市根本530-1
0439-32-2891
11:00~22:00
不定休

Thursday, 19 February 2009

ニュースCマスター(2.19 O.A.)

Ncm日午後9時からオンエアされる「ニュースCマスター」(チバテレビ)に出演します。今週は新松戸で人気の旭川ラーメン店。本場さながらの熱々なラーメンが食べられるお店です。ぜひ今夜の「ちばラーメン百科」をご覧下さい!

■テレビ:ニュースCマスター(チバテレビ)木曜午後9時

Wednesday, 18 February 2009

千葉ウォーカー(2/17 発売)

200812000218日発売の情報誌「千葉ウォーカー」(角川クロスメディア)に僕の連載と担当した記事が掲載されています。

 大好評の連載「千葉ラーメンスタイル」は、千葉市で長年愛されているタンメンの老舗をご紹介しています。ぜひご覧頂けたらと思います。

 またもう一つの連載「週刊ラーメンWalker千葉ダイジェスト」ではたっぷり山盛りの野菜ラーメンをご紹介しています。どうぞこちらも併せてご覧下さい。

■雑誌:千葉ウォーカー(角川クロスメディア)350円

Tuesday, 17 February 2009

おかげさまで9周年

9thlogo陰様で本日僕が主宰するラーメンサイト「千葉拉麺通信」が9周年を迎えることが出来ました。飽きっぽい僕がここまで続けてこれたのも、皆様が長年支えて下さったからに他なりません。本当にありがとうございました。

 今から十年ほど前、友人たちとラーメン食べ歩きを重ねていく中で、食べ歩いてきたラーメンの情報を発信するホームページを立ち上げようと思いました。その時にインターネット上に開設されているラーメンサイトを見渡すと、どこも東京の情報が中心で千葉の情報を専門的に扱ったものがありませんでした。そこで千葉ラーメン情報のパイオニアとなるべく2000年2月17日に立ち上げたのが、千葉初の千葉専門ラーメン情報サイト「千葉拉麺通信」です。皆さんに愛されて9年、累計で1500万近いアクセスを誇る人気サイトに成長いたしました。

 始めた当初はどこまで続くかなどはまったく見当もつきませんでした。しかし3年は頑張ってやってみようと思いました。そして3年経った時に10年は頑張ってみようと思いました。いよいよ来年10周年を迎えます。新しい10年に向かって、これからも頑張っていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。

Monday, 16 February 2009

EBIYA.CAFE@鴨川

Ebiyam_2房総屈指の観光スポットにして、サーフィンのメッカとしても知られる鴨川市は、南房総ならではの温暖な気候で一年中観光客が訪れる町です。中でもシャチなどのショーで観光客に人気の施設「鴨川シーワールド」は、シャチやアシカなどの生殖においても世界レベルの実績を誇る水族館なのだそうです。都心から高速網が繋がった内房から館山にかけてのエリアに較べると若干アクセスに難がありますが、それでも昔に較べれば随分と行きやすくなったように思います。

 鴨川という街を食の面から見てみると、鴨川市商工会が町おこしで始めた「おらが丼」なんてのがあります。地元の食材を使用してお店独自の丼ものを提案するという企画で、いわゆる昔から根付いている海鮮丼の類いのみならず、各店がアイディアを出した一品丼もあったりと、なかなかユニークな丼ものも多いようです。この「おらが丼」を見ても分かるように、鴨川という町は漁港もあったりするので海の幸を活かした料理を提供する店が多いです。

 そんな房州の豊かな海の幸を活かしたオリジナルのカレーを提供しているのが、2002年にオープンした「EBIYA.CAFE」というカフェです。鴨川市内を縦断する国道128号線沿いに建つ洒落た雰囲気のカフェにはオープンテラス席もあり、鴨川の大きな海を眺めながらゆったりとした一時を過ごせます。国道からはちょっと雰囲気のあるテラスやファサードが視認し辛いのがやや残念ですが、無骨なイメージのある鴨川の飲食店の中で、いい意味で都会的で垢抜けたイメージの空間になっています。

 こちらのお店の看板メニューは、その店名にもあるように「海老」。海老の中でも高級食材である伊勢海老を使っています。なぜ伊勢でもないのに伊勢海老と思われる方も多いかも知れませんが、伊勢海老は伊勢と名前がついていながら、三重県を抑えて千葉県が県別漁獲高で全国第一位と、千葉を代表する海産物なのです。そんな地元房州産の新鮮な伊勢海老やサザエを使ったオリジナルカレーを楽しむことが出来るお店です。「房州産伊勢えびカレー」(2,300円〜4,200円)は、注文を受けてから水槽から海老を取り出して調理するそうで、その海老のサイズによって3つのランクに分かれます。カレーとして考えた場合に価格としては高い気もしますが、活きの良い伊勢海老を一尾まるまる使っていると考えたらお得ではないかと思います。

 今回はもう一つの看板メニューである「房州産さざえ入りカレー(写真)」(1,300円)をいただきました。鶏ガラベースに玉葱などの野菜の甘味が優しく広がる味わいのカレールーに、新鮮なサザエのコリコリっとした食感が楽しい一品です。スパイスがピンと立ったカレーも嫌いではありませんが、しっかりとスープを引いて果物や野菜の甘さを使ったカレーもまたいいものです。ボリューム的には男性にはちょっと物足りない量かも知れませんが、ご飯とカレーのバランスは非常に良いです。

 締めには自家製の「シフォンケーキ」(420円〜)「ココナッツカプチーノ」(480円)と共に。素朴な味わいに癒されます。ご夫婦でしょうかアットホームな雰囲気の接客も心地よいです。お茶だけで寄るも良し、自慢のカレーを味わうも良し。鴨川に行く機会がある方はぜひ一度。

Ebiya■カレー:EBIYA.CAFE
千葉県鴨川市江見太夫崎66-2
04-7099-7088
11:00~17:30(17:00LO)
水曜定休(他不定休もあり)

Sunday, 15 February 2009

solamido(2/15掲載)

Solamido日から公開されているKDDIによるau公式サイト「solamido」にて、千葉拉麺通信が展開する「千葉エコラーメンプロジェクト」が紹介されています。日替わりでクイズ形式にてエコへの取り組みを紹介している中で、エコラーメンプロジェクトが紹介されています。マイ箸持参はあくまでもエコに対して考えるきっかけに過ぎません。一人一人が出来る無理のないエコというのが大切なように思います。掲載どうもありがとうございました。携帯サイトのため携帯電話からsolamidoを検索してご覧下さい。

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■ウェブ:solamido(KDDI)

Saturday, 14 February 2009

拉麺阿修羅@船橋

Ashuram橋の人気店「拉麺阿修羅」は麺屋武蔵で長年厨房を任されていた竹内さんが営むお店です。修業先にはない「胡麻らーめん」を看板メニューに据えて3年。ラーメン好きの支持を受けるのみならず、しっかりと船橋の人たちに愛される地元に根付いた人気店になっています。やはり半径1km以内でどのくらいの支持を受けているか、というのはラーメン店の路面店にとってはとても重要なことだと思います。

 こちらのレギュラーメニューはどのメニューも大変非凡なセンスが発揮されているので、事あるごとに限定メニューや新メニューなどに挑戦してはと余計な口を挟んだりもしていたのですが、ここのところ季節ごとに限定メニューを発表するようになってきました。そしてそれらのメニューはやはりどれも非常にレベルの高いものなのです。夏の「冷し麺」はもう定番のアイテムとなりましたし、秋から始まった「胡麻つけめん」(750円)も阿修羅ならでは、という一杯になっています。そんな阿修羅でこの日から始まった限定メニューが「ねぎ味噌らーめん(写真)」(900円)です。

 赤味噌と白味噌に数種類の調味料を加えて熟成させた味噌ダレには、豆乳などの隠し味が使われているのだそうです。この味噌ダレが阿修羅のスープと良く合っていて、スープ本来の出汁感もちゃんと出ていながらそれでいて味噌の風味もしっかりと立っているバランス。少々唐辛子などの辛さを感じる人がいるかも知れませんが、個人的にはこのくらいの辛味の方が好みです。ショウガを加えて胡麻油で軽く和えてあるネギが味のアクセントにもなっていて、特徴がある味わいが印象に残ります。またスープの表面に焦がしニンニクチップや黒胡麻が浮いているのも、麺やスープと一緒に入ってきて心地よいです。具は細長く刻まれたチャーシューがたっぷり乗って、他にもメンマ、ネギ、味玉などで全部乗せのような豪華さですが、ここはおそらく限定ラーメンとして単価を900円に設定したかったのでしょう。もちろん900円を十分取れるパッケージにはなっていると思いますが、シンプルな構成要素で750円程度で食べられるともっと良いかと思いました。つまりはレギュラー化を希望する、ということです。これは限定であるよりもレギュラーにした方が良い。それほどの完成度なのです。難を言えば良くも悪くも具だくさんのため、実際のスープは熱くなっていても食べ始めが少々冷めたような感覚に陥ることでしょうか。

 今回のメニューはスタッフの夏目さんが中心になって開発したものだそうです。夏目さんは長年八千代台の老舗「ラーメンパンケ」で店長を務めていた逸材。味噌ラーメンを知り尽くした夏目さんが阿修羅のテイストに見事にまとめあげています。油分が強かったり味噌の味ばかりがして濃厚な味わいの味噌ラーメンが多い中、しっかりと出汁感を感じさせるバランスは実に阿修羅的なアプローチだと思います。昼夜各10杯限定、3月末までの期間限定メニューですが、ぜひレギュラー化して頂きたいと思います。

Gaikan■ラーメン:拉麺阿修羅
千葉県船橋市湊町2-7-3-101
047-431-1760
11:30~15:00,18:00~22:00
無休

Friday, 13 February 2009

ミニミニチョロQコレクション

Choroqわゆる「食玩」と呼ばれるお菓子なんかのオマケが好きなんですね。昔からそういうものは好きだったのですが、かつての「チョコエッグ」ブームにすっかりはまってしまい、以来また細々とした玩具を集めては悦に入っています。かつての子供が適当な年齢になってしまっているので、中途半端に小金を持っているのがいけません。ついついコンビニを覗いては「大人買い」をしてしまうのですね。いけません。

 というわけで、今回見つけてしまったのは「チョロQ」のミニミニサイズ。缶コーヒーの「WANDA」のオマケとして、歴代GT-R10種類のミニミニチョロQがついてきます。買ったのは確かセブンイレブンだったと思いますが、他のコンビニにもあるのかセブン限定なのかは分かりません。ケースは透明なので中身を選ぶことが出来ますので、ハズレを引く事もなく無事に10個を入手しました。って、何が無事になんだか分かりませんが。しかし、いい大人がコンビニで玩具を見定めているのもなかなか厳しい光景ではありますね。

 この手のオモチャが書棚の一角に処狭しと並んでおります。人によってはこれをカメラで撮影してデータ保存する方もいるようですが、何かいいコレクションの方法はないものでしょうか。場所も取らず埃もつかずにコレクション出来ないものかなぁと。誰かいい智慧を貸してください。

■玩具:ミニミニチョロQコレクション 歴代GTーRコレクション
タカラトミー×ワンダ

Thursday, 12 February 2009

ニュースCマスター(2.12 O.A.)

Ncm日午後9時からオンエアされる「ニュースCマスター」(チバテレビ)に出演します。今週はいすみ市にある自家製麺の人気店をご紹介します。病床から奇跡の復活を果たした店主。いったいどこのお店が登場するのでしょうか?ぜひ今夜の「ちばラーメン百科」をご覧下さい!

■テレビ:ニュースCマスター(チバテレビ)木曜午後9時

Wednesday, 11 February 2009

BGM11@無印良品

Bgm11_2日のエントリーでも書きましたが、食でも音楽でも「適度な本物感」が売れるというのは真実だと思いますが、それはもちろん「生粋の本物」でなければ納得出来ないというヘビーユーザーがいることも事実であり、そういう人間に取ってはライトな適度な本物感が売れている現状は、非常に歯がゆいものがあろうかと思います。

 昨日沖縄音楽について、僕はライトユーザーなので分かりやすく咀嚼されたナンバーの方が聴きやすいということを書きました。しかし逆にハワイ音楽に関しては、結構濃い感じのが好きだったりするのです。これはもう単純に経験値の差と言いますか、のめり込み具合の差とでも言いましょうか。僕は海外旅行が好きでよく色々な国へと足を運びますが、断然渡航回数が多い場所がハワイなのです。最初のうちはもちろん一般的なハワイアンを聴いて「あぁハワイだなぁ」と思っていたわけですが、現地で色々な音楽に触れていくうちに、現地でしか買えないようなCDを聴くようになり、仕舞には現地のウクレレショップに足を運んではウクレレを求めて弾くほどになりました。

 僕が好きなハワイアンはカヒコのようなハワイアンが現地語で歌い継いで語り継いで来た古代フラであって、ここ50年程で出来たハワイアン以外が作った英語のハワイアン音楽ではありません。そもそも宗教儀式としてハワイの人々の生活に密着していた音楽ですから、それは陽気なイメージというよりも自然と祖先を敬愛するアロハの心に満ちた、落ち着いていて穏やかに心に染みてくる音楽です。しかしやはり一般的にはそういう音楽よりも、最近の明るく陽気なハワイ音楽の方がハワイのサインであり、ハワイ的であると人は感じるわけですね。それは僕が沖縄音楽に感じる思いときっと同じです。だとすればディープな沖縄音楽も聴いてみなければならないですね。

 さて、そんな伝統的な生粋のハワイ音楽の音源はなかなか日本では入手しにくいのですが、実は簡単に入手出来る上に、入門編として非常に素晴らしいCDが一枚あります。皆さんは「無印良品」で販売されている「BGMシリーズ」というCDシリーズをご存知でしょうか。「世界各地の生活から生まれ、時代を超えて愛され続けている音楽を、発掘しご紹介する」というコンセプトで作られている無印良品のBGMシリーズ。様々な街の歴史や生活に根ざした地元の無名ミュージシャンによる演奏が集められた素晴らしい音源集です。パリのメトロミュージシャンの音あり、ナポリの街角の音あり、アンダルシアの情熱的なサウンドあり、しかも一枚1,050円という破格のお値段です。そのシリーズの一枚「BGM11」がハワイ編。伝説のハワイアンミュージシャン、ジョージ・ナオペがプロデュースした正統派の一枚であるばかりか、初心者にもBGMとして聴きやすい選曲になっています。ぜひ興味を持たれた方は聴いてみてください。商業音楽の刺々しさに疲れた人にお薦めの一枚です。

■CD:「BGM11」無印良品
1,050円
無印良品

Tuesday, 10 February 2009

凪唄@やなわらばー

Nagiuta本各地の郷土料理はもちろん、世界各国の料理が楽しめるのが現在の東京ですが、それは実際のところ本物をそのまま商品にしたものがすべて売れるわけではなく、本物をベースにして多少食べやすくアレンジしたものがやはり売れているのです。消費者が求めるものは「本物」ではなく「本物らしいもの」もしくは「本物と同質のレベルを持つ偽物」であり、少なくともライトユーザーにとっては、本物そのままのパッケージを提供されるよりも、ステレオタイプな記号が散りばめられた適度な本場感の方が心地よいという側面はあるかと思います。

 例えるならば本場のタイ料理をそのまま持って来ても、それを喜ぶのはタイの方やタイが好きで何度も通っているような方であって、普通のお客さんにとっては味や香りが強過ぎて正直厳しいでしょう。そうすると日本人向けにアレンジしたタイ料理店であったりエスニック料理店の方が売れるわけです。豚骨ラーメンにしてみても九州の人間からすれば臭みのない豚骨なんて、という話になりますが、東京では臭みのない豚骨ラーメンを博多ラーメンとして売っていたりしますし、実際そういうお店にお客さんは集まります。しかしそれはそれでいいのです。むしろ東京で博多の味をそのまま出すことにあまり意味は感じません。何でもかんでも手に入るのではなく、本物が食べたければタイなり博多に行かねば食べられない、そちらの方が余程潔く正しいと思います。

 そしてその「適度な本物感」のヒットは、食のみならず音楽でも同じことなのだということを多々感じます。売れる音楽も「本物」であるとは限らないですし、むしろそうじゃない場合が多いのです。例えばその独特な食文化同様に、独特な音楽文化を持っている地域と言えば沖縄ですが、この沖縄音楽こそ「適度な本物感」を感じるためのいいサンプルになっています。僕は沖縄が好きで沖縄音楽も聴きますが、まだまだ初心者と言うかライトユーザーで、適度な本場感の方が心地よい人間です。「御座楽」と呼ばれる琉球の王朝音楽や昔からの琉球舞踊よりは、やはり「喜納昌吉&チャンプルーズ」であったり、あるいは「BEGIN」「夏川りみ」の方が心地よい。現地語は使わずに僕らの分かりやすい言葉を使い、琉球音階を使いながらも今風のメロディーとアレンジで仕上げ、分かりやすく沖縄風の音楽を伝えている彼らの作品の方が聴きやすいという部分があります。

 ところで若干余談にはなりますが、いわゆるドレミファソラシドという8音ではなく、1オクターブの中に5つの音を含んだ音階を「五音音階」もしくは「ペンタトニックスケール」と言いますが、この五音音階というのはその構成音によって色々な音階があり、その音階によって異なる民族音楽を想起させるなかなか面白い効果があります。例えば琉球音階というといわゆる「レラ抜き音階」というもので、レとラを使わずドミファソシドだけを使うのが特徴なのですが、この琉球音階だけで曲を作るとどこか沖縄っぽい雰囲気の曲になるのです。同じように民謡や演歌を始めとする日本独特の音階は「四七抜き音階(マイナーペンタトニック)」と呼ばれるもので、四と七つまりファとシを抜いた音階で作ると、これまた日本の民謡っぽくなるのです。

 この音階のテクニックを使った曲として有名なのは、やはり「THE BOOM」の「島唄」でしょう。THE BOOMというのは沖縄のバンドではありませんし、島唄もスタンダードナンバーではなく彼らのオリジナル曲です。しかしこの琉球音階を使ったメロディラインと、三線を使ったアレンジを施すことによって、実に沖縄的な楽曲に仕上がっています。それでいてやはり本土の人間が作ったバランス感覚でしょうか、アレンジの中に敢えて琉球音階以外の音を置いたりもして、僕のような沖縄のライトユーザーにとっても敷居が低く心地よい作品になっているのですね。だからこそ全国的に大ヒットしたのだと思います。

 同じく適度な軽さの沖縄エッセンスを散りばめていて、一般ユーザーに対して非常に心地よい音楽を創っているなぁと最近感じているのが、石垣島出身の女性二人組ユニット「やなわらばー」です。基本的にはアコースティックギターを使ったフォーク調のサウンドですが、そこに効果的に三線を使っていてそのバランスが軽めで重くないのですね。クリアな声質のハイトーンボーカルは伸びがあって心地よいですし、2声のハーモニーも爽やかです。歌い方に粘度がなく捻ってもいないので聴いていて疲れないのですね。オリジナルアルバムもいいですが、昨年発表したカバーアルバム「凪唄」がまたいい感じです。「花」「島唄」「涙そうそう」「島人ぬ宝」などといった沖縄定番ソングから、「TSUNAMI」「さよなら夏の日」など沖縄色の少ない曲もカバーしています。

 昨今のカバーブームは歌い手まずありきで思い入れのない歌をカバーしているようなものか、何でもかんでもボサノヴァかレゲエかという風潮で辟易としていますが、こういう沖縄の人が沖縄テイストの歌を歌うカバーはいいですね。石垣出身の方達が本場のフィルターを通して提供しているのがいい。こんな寒い季節だからこそ、彼女達が醸し出すライトな沖縄の音を聴きながら、沖縄の青い空と海に思いを馳せていたりするのです。

■CD:「凪唄」やなわらばー
AKCY-58039
2,300円
ASIN: B001D6JAT2
2008/9/17発売
やなわらばー公式サイト

↓お求めはこちらから↓

Monday, 09 February 2009

Premier3@ソニーエリクソン

Premier帯電話歴はなかなか長いものがあります。初めて手にしたのは大学生の時ですから20年程前の話です。父親がIDOからドコモに変えるという話になって、その機種を譲り受けたのが最初です。もちろん月々の支払いは自分持ち。今から思えば随分と高い料金を払っていたように思いますが、新しいもの好きの僕としてはこんな便利なものがあるものかと思い、頑張って料金を払っていたように思います。当然その当時は学生はもちろん社会人でも持っている人間の方が少なかったわけですが、今では小学生はおろか犬のお父さんまでもが持っている始末です。その時代の流れの早さに驚かされます。

 そして携帯端末自体の進化のスピードにも驚きです。僕が最初に持ったIDOの携帯電話機は、家の電話の子機くらいはあろうかという大きな電話でした。もちろんメールなどとんでもなく、電話を受けるかかけるしか出来ません。それが今ではメール、インターネットが出来て音楽も聴けてテレビも観られるという。今や携帯電話は電話というツールを越えて、ボーダレスなアイテムになっているように思います。新しいもの好きの僕としては、これまでも機種が出る度に新しい機種に乗り換えてきました。

 自分自身、決して保守的な性格というわけでもないですし、もうちょっと色んな会社の使ってもいいと思うのですが、気がつけばこの十年ほどずっとSONY(現Sony Ericsson)の携帯を使っています。多分に慣れていて使い勝手が分かっているので、機種変更する度に操作を学習し直す必要がない、ということが大きいと思うのですが。そんなわけでここのところずっとソニエリ端末を使用しています。これまでは2年程、いまだ名機として名高い「W44S」という日本初のワンセグ機にして 日本初のデュアルオープン機を愛用しておりました。新しいもの好きの僕としては日本初という言葉に弱いのです。

 しかしそのW44S以来使いやすいソニエリ端末が出ておらず、新しいもの好きですぐ機種変する僕にしては珍しく、なんだかんだで2年くらい買い替えず静観の構えでおりました。しかし先週の金曜に一斉発売となった春の新モデルで、デュアルオープンスタイルなど長年使い慣れたW44Sの操作性を引き継いでいる新端末が出て来ましたのでようやくチェンジしました。それがソニーエリクソンの最新機種「Premier3」です。これでプレミアキューブと読むそうです。三乗、ということですね。後から調べてみたら本当にW44Sの後継機種でした。やはり操作性が同じなので使いやすくて便利です。しかもようやくBluetooth対応になりましたので、ますます快適になりました。

 今回の端末はウォークマンケータイならぬ「Walkman Phone」という、諸外国と共通の呼び名にした最初の機種となります。AV関係が充実しているというのがウリになっているようですが、日々の移動の大半が車を使う僕としてはヘッドフォンで音楽を聴くことがほとんどない上、稀に電車で移動する時にはiPhoneのiPod機能を使っていますので、残念ながらWalkman機能は宝の持ち腐れのようです。

 しかしたまにやるウォーキングの時に便利なのが、GPSを使って移動距離と時間や速度、カロリー計算をしてくれる「Smart Sports」機能です。このカロリー計算や距離測定機能があることで、目的意識を持って歩くようになりました。人間とは実に単純なものです。歩いたコースを地図上で記録もしてくれるので、適当に歩いた後に見返すのもなかなか楽しいです。そしてその時にWalkman機能も使えばいいわけですね。

 そもそも電話なのですから話が出来ればいいようなものですが、やはり色々と便利な機能がついていると嬉しいものです。きっとこれからも通話とは関係のない機能に魅せられて、また新しい端末を買い求めるのでしょう。特に新しいもの好きの僕としては。

■携帯電話:Sony Ericddon Premier3
au by KDDI

Sunday, 08 February 2009

ラーメン梅乃家@富津

Umenoyam葉を代表するご当地ラーメンというか、地ラーメンとして有名なのは何と言っても「竹岡式ラーメン」ということになるでしょう。真っ黒い醤油スープに刻みタマネギ、醤油が香るチャーシューに麺は中細の縮れ麺。千葉の特に内房の人たちの嗜好にマッチして、北は市原あたりから南は南房総にいたるまで広がりを見せる竹岡式ラーメン。ちなみにこの「竹岡式ラーメン」という呼び名はあくまでもラーメンフリークやマスコミ用語に過ぎず、当の地元の方達はよく「房総ラーメン」という言い方をします。いずれにしてもこのご当地ラーメン「竹岡式」発祥のお店が竹岡漁港に創業して半世紀以上の老舗「梅乃家」です。

 よく雑誌やインターネットなど色々な場で、この「竹岡式」の定義であったりスタイルについて語られることが多いのですが、意外にも正しい竹岡式を知っている方や正しい竹岡式の情報が記されている記事は少ないのです。あくまでも竹岡式ラーメンの発祥とされる「梅乃家」を基本とした場合ではありますが、ご主人の坂口さんから伺ったお話を以前別のブログに書いたことがありますが、その記事をベースに間違いやすい竹岡式の知識をあらためてこの場で整理して再び書いてみようと思います。

 まず「竹岡式の麺は乾麺」という点について。当然麺は乾麺を使うのが基本ですが、それには理由があるのです。通常ラーメン店では、修業した技術のある方など決まった人が必ず麺上げをしています。それはその日の麺の状態などを見切って作るなど経験や技術が必要な作業だからです。しかし「梅乃家」ではパートのおばさんなど、作り手が素人であるばかりか、日によって違う人になります。そこで、どんな人でも同じように作れる麺ということで乾麺を使用することになったのだそうです。無論、麺の在庫管理がしやすいということもあると思います。

 また「乾麺でなければ竹岡式ではない」という指摘がよく見られますが、それは心情的には非常に同意出来る部分ではありますが、梅乃家でも乾麺以外に生麺を用意している事実からも決して正しいとは言い切れないと思います。そして実際に内房で同様のラーメンを出している店の大半は乾麺ではなく、生麺を使用しているのが現状です。ちなみに梅乃家で使用している乾麺は千葉市にある老舗製麺所「都一」製で、一杯のラーメンに約1玉半を使って作ります。作る時に乾麺をパキッと2つに割って合計1個半を投入するのです。また、他の店の生麺はたいていのお店が木更津にある「文明軒」というところの麺を使用しているはずです。

 またよく雑誌などでも記されている、「チャーシューの煮汁を乾麺の茹で湯で割る」というのは、実は間違いである可能性が強いです。もしかしたら昔はそうだったのかも知れませんが、少なくともここ数年梅乃家において私が見た限り、あるいは坂口さんから直接お話を聞いた限りにおいては、麺を茹でた茹で湯は捨てて、新しいお湯を丼に注ぐということになっています。理由は簡単で、茹で湯だと味がぼやけてしまうから。まっさらなお湯の方がスープが美味しくなるからだそうです。ただ醤油ダレに関しては別に作らず、チャーシューの煮汁というかチャーシューを煮た醤油を使うというのは間違いではありません。

 では「チャーシューは炭火で仕込む」という点はどうでしょう。これは似たような味を持つラーメン店で、炭火で仕込んだチャーシューを売りにしている店があったので、そのように思われている部分も多いと思います。また実際に梅乃家でもかつては大きなボールを七輪に乗せて、チャーシューを仕込んでいたそうです。しかし小さな七輪の上に大量のチャーシューの入ったボールを乗せると、非常にバランス、安定性が悪くなり、ひっくり返したり火傷したりといったことが何度かあったのだそうです。ですので、現在梅乃家のチャーシューは「ガス」で煮込まれています。しかし七輪は今でも梅乃家の厨房で活躍しています。それは麺を茹でる時に使われているのです。チャーシューは「ガス」ですが、麺茹では「炭火」が梅乃家の流儀。理由は炭火の方が麺がふっくらといい食感になるからだそうですが、本当にそうかどうかは比較したことがないので私には分かりません。

 ここまではいわゆる「梅乃家」のラーメンの話ですが、ご当地ラーメンとはフランチャイズのラーメンではないわけで、梅乃家のラーメンと全く同じである必要はないと思いますし自然伝播的に広がっていくのがご当地ラーメンであるならば、この派生形を見ていくのもまたラーメン文化の楽しい捉え方ではないかと思います。

 そうすると緩やかな基準にはなるかと思いますが、僕が個人的に考える「竹岡式」なり「房総ラーメン」と成りうる要素を列挙するとおよそ次のような感じになるでしょうか。

・醤油が立ったスープバランス
 (出来ればチャーシューの煮汁をタレに使用して欲しい)
・あまりダシの出ていない醤油色の黒いスープ
 (お湯もしくはさらっと取った軽いスープ。色は醤油の真っ黒で)
・食感、味にあまり感動しない麺
 (出来れば乾麺が望ましい。自家製麺などもっての他)
・ごろっとした大降りのチャーシュー
 (色々な調味料の味よりは醤油直球勝負の味)
・薬味は刻みタマネギ
 (刻み方はほどよい大きさで。もちろん増量可能)
・価格が安い
 (せいぜい600円程度が上限ではないかと思います)

 本家の梅乃家以外で、この系統のラーメンで人気のお店としては「富士屋ラーメン」「ラーメン天一」「四馬路」「ともちゃん」などが挙げ始めればきりがありませんが、どこもこの要素に沿ったラーメンを提供しています。それでいてどこもその店独自の味になっている。ここらへんがラーメンの面白いところです。

 さて、梅乃家に話を戻せば、久々に足を運んでみましたが相変わらずの美味しさでした。食べるのはいつも「ラーメン+やくみ(玉葱)(写真)」(650円)。無論、スープはお湯なわけですから、鶏ガラや豚骨を入れた方が食べ物として美味しくなるのは間違いなく、麺もおそらく生麺の方が美味しいのでしょうし、油も香り油などを浮かべた方が香りも良くなるのでしょう。しかし、それでは梅乃家のラーメンにはならないのですね。柔目に上げられた乾麺がスープを吸ってぐずぐずになっていくのが美味しく、醤油臭いチャーシューがまた美味しいのです。竹岡で半世紀以上に渡り愛されてきたこのラーメンを否定出来る人は誰もおらず、またそれはやってはいけないことでもあるのです。そう考えるとラーメン評論であったり、あれが美味しいこれが不味いと言っていること自体がとても不毛なことに思えたりもします。

 ノスタルジックラーメンという括りだけで見るわけではなく、ラーメンとはルールがなく各店のオリジナリティが詰まった食べ物であるという観点からも、これほどまで独創的なラーメンはありませんし、また支持を集め売れているラーメンが偉いという話で言っても、本当にここのお店はいつも行列で人気です。得てして老舗店などというと今はひっそりとというお店が多い中、梅乃家は県内でも一二を争う程の人気店。こういう力強い老舗があるというのは心強くまた嬉しいことでもあるのです。

Umenoya■ラーメン:ラーメン梅乃家
千葉県富津市竹岡401
0439-67-0920
10:00~19:00
火曜定休、月曜不定休

Saturday, 07 February 2009

ラーメン施設の光と影

Rg2日のエントリーでも書きましたが、千葉初のラーメン複合施設である「千葉ワンズモールラーメン劇場」が昨年秋にリニューアルして注目を集めています。しかしどんなに美味しいお店を揃えてもこういう施設の場合、6軒もあれば人気のある店とそうでない店が出来るのは事実です。実際お昼時にラーメン劇場に足を運んでみても、ある店は行列していますがある店は数名しか入っていないということがあります。人気店とそうじゃない店があるということ自体は、もちろん「新横浜ラーメン博物館」などでも見られることですが、片や大行列で片や閑古鳥というような差はないように見えます。ではなぜラーメン博物館ではそうならず、ラーメン劇場ではそうなってしまうのでしょうか。かつて別のブログで書いた文章をベースにあらためて考察してみましょう。

 ラー博のヒット以来、似たようなラーメン施設が全国に出来ました。今でこそ随分と落ち着きましたが、一時期は各県に最低でも一つや二つはあったのではないでしょうか。現在都内だと似たような施設として有名なのは品川駅にある「品達」や、お台場の「ラーメン国技館」、立川の「ラーメンスクエア」などが挙げられます。これらは成功している事例ですが、大半の施設は集客がどんどん落ちて閉館しています。成功している事例の施設はやはり色々と仕掛けていますし、店選びもいい店を選んでいて勢いがあります。一方廃れていった施設はやはりそういう部分が弱かったように思います。

 しかし根本的にこの手のラーメン施設というものは、ラーメン博物館がヒットしたからと言って同じように成功することはないと思っています。なぜならばラーメン博物館以降に登場した似たようなラーメン施設は、あくまでも「似たような」で施設であって、本質的には「異なる」施設だからです。それは内装がどうの、店選びがどうの、デベロッパーの思いがどうのといった問題ではなく、あくまでも施設の有り体としての本質的な問題です。

 ラーメン博物館はラーメンを食べる目的の人のための施設ですが、それ以外のラーメン施設は実はそうではありません。他の施設は厳密に言えばラーメンコーナーであって大型SCなり、駅ビルなり、映画館なりに付随しているもの。ここが非常に重要なポイントなのです。ラーメン博物館の中にいるお客さんは間違いなくラーメンを食べに来ているお客さんです。定期券を持っている近隣のオフィスで働いているような人は別として、基本的に中にいるのは入場料を払ってまでも中に入ってきたお客さんですから、確実にミニラーメンであろうとも、食べ歩きをしようと考えています。しかし例えばラーメン劇場の中にいるお客さんはラーメンを食べることが目的で来た人はほとんどいません。大半は、ダイエーなりトイザらスなり、ゲームセンターなり端的に言えば、ワンズモールへ買い物、遊びに来たお客さんです。ラーメン博物館とラーメン劇場では相手にする客の根本的な質が全く異なるのです。

 この本質的な違いが、店の売り上げにも影響してきます。ラーメン博物館の場合は、一人2〜3軒はハシゴするでしょうし喉が渇けばジュースなども飲むでしょう。半ば観光気分で来ている人もいますから物販もさばけます。ということは、施設全体で見た時の客単価が間違いなく高いはずです。客というパイを施設の中で上手に分け合っています。またラーメン博物館に来るお客さんの心理としては3軒食べるとすればバランスを考えるでしょう。例えば「欅」で味噌を食べて、「ふくちゃん」で豚骨。締めは「春木屋」であっさり醤油、であったり、あるいは「蜂屋」で一風変わった味にも挑戦してみよう、といった遊び心が生まれてきます。つまり、ラーメン博物館でラーメンを食べることは「娯楽」です。

 一方、ラーメン劇場のようなSC付随型ラーメン施設の場合、いわゆるラーメンフリークを除けば、大半のお客さんは1軒に絞り込んでラーメンを食べるはずです。そうなるとラーメン劇場内のみならず、マクドナルドやドトールコーヒーなど施設内全ての店が競合店となり、要は施設全体でパイの取り合いです。ですからこういう施設ではミニラーメンもあまりやりたがらない。それは施設全体の収益は上がりますが、個店レベルでは売り上げが下がってしまうからです。そういう施設の中ではお客さんも下手な冒険をしようとは思わなくなり、失敗しないであろう無難なラーメンを食べようとするはずです。かつてラーメン劇場で数ヶ月で退店した某店を例に取れば、一般のお客さんが普通に食事をしようとラーメン劇場に来て、果たしてトムヤムクンラーメンを選ぶでしょうか。つまり、ラーメン劇場でラーメンを食べることはあくまでも「食事」なのです。

 そんな中で、僕が考えるこういう施設で強い店の要件としては以下の3つです。一つは認知度の高いご当地ラーメンをウリにしているかどうか。例えば札幌味噌ラーメンであったり、博多豚骨ラーメンであったり。ラーメン好きではない一般客からすれば、やはり保守的と言いますか知っている名前のものを食べたいと思うはずです。そしてもう一つはそういう個性は保ちつつもファミリーで入りやすい店。一般客の家族連れには、やはりバリエーションのある店が強いのです。味噌でも塩でも醤油でもある、といったような。しかしこれはただそれらのメニューが並んでいる、ということではなくて、あくまでも特徴のある主役のラーメンがあることが前提です。例えば札幌味噌ラーメンが看板メニューでありつつも、ちゃんと醤油も塩も用意されている、というような。そしてもう一つはしっかりと差別化をアピールする能力を持っている店。6軒を並べてパッと見た時に直感的に選ぶのはやはりアピールの上手なお店になるでしょう。キャッチコピーやPOP、メニュー開発のセンスなども重要になるでしょう。いずれにせよSC付随型ラーメン施設では、一般客が一番目や二番目に選ぶような店にならなければ商売になりません。そしてそんな強いお店は多くの人の支持を受けて1軒に絞り込まれた店であって、そういう店と5番手6番手の差はかなり激しくなるのは仕方のないことです。

 そう考えるならば、ラーメン施設とすればキワモノの店を用意せず万人に受け入れられる店を並べればいいと一瞬思いますが、それでは施設全体のバランスとして成り立ちません。やはり同じような店が並んでいるラーメン施設には魅力がない。やはり色々なラーメンを出す店があってこそこういう施設は成立するのです。そうなると必然的に貧乏くじを引く店が出て来てしまい、実際これまでもこのラーメン劇場ではそういう傾向が多々見られました。しかし今回は基本的には1社の全面出店という形になっていますので施設全体での収益を考えればいいわけですから、ミニラーメンもやりやすくなりますし、これまでに較べればその弊害はかなり少ないと思うのですが、そうは言ってもやはりあまりにも閑古鳥が鳴いているような状況では、やはりテコ入れは必要になってくるでしょう。

 今回リニューアルしたラーメン劇場でも新規オープンした6軒のうち、蕎麦を麺に練り込んだ新しいつけ麺「特製もり鴨」の「田代笑店」とタレントの名前とピンク色の麺で話題になった「ボヨヨンラーメンウマインジャー」の2軒が苦戦しました。中途半端なメイド喫茶のごとくピンクの壁にシャンデリアという店舗で、まるで客の入店を拒んでいるかのごとく営業していたボヨヨンラーメンの不調はさておき、田代笑店の特製もり鴨は僕としては斬新で美味しいメニューだと思いましたが、結果的にお客さんはこの店をあまり選ぼうとはしませんでした。蕎麦とつけ麺の融合という斬新さや、つけ麺元祖山岸一雄さんの新たな創作メニューだというニュース性などがしっかりとアピールされていれば少しは違ったのでしょうが、最大の理由はこういう施設の中で普通の買い物客が一番目に選ぶメニューではなかったということに尽きると思います。やはり普通の人が最初に食べたいと思うのは味噌や豚骨でしょうし、斬新なつけ麺ではなく定番のつけ麺です。あの山岸さんが新たに手掛けた創作メニューを出す店よりも、東池袋大勝軒直系の味と謳って定番のつけ麺を出していた常勝軒の方が支持を集めたというのは非常に皮肉なことですが、ある意味こういう施設の傾向を如実に表しているとも言えます。

 そもそもラーメン劇場のような施設をSCなどに付随させる意味は、集客をより増やそうと考えるSCなどがラーメン施設に集まったお客さんをそのSCなどに流していこう、という思惑がありました。しかし、どこにもそこにもラーメン施設が存在し飽きられつつある現在、そんな施設に目新しさ、吸引力はありません。もう、一昔前のデパートの屋上のような、いわゆる「シャワー効果」的なモノをラーメン施設に期待するような時代ではないのです。実際問題、現状は本来客寄せパンダ的な存在のラーメン施設が、逆にSCに来ているお客さんをいかに取り込むかということに躍起です。あれだけ話題になり成功した施設の一つとも言えるららぽーとTOKYO-BAYの「東京パン屋ストリート」はその営業を今年1月に終えましたが、パン屋ストリートや船橋のラーメン横丁などの場合は、その施設がなくても母体となる駅やSCなどに元々集客力があったのです。

 ラーメン施設全体としての統一感、コンセプト、ミッション・ステートメントが明確でない施設は淘汰されていくのが現実です。だからこそ、ラーメン施設を経営される会社や出店するお店の方々にはぜひ頑張っていただいて、ラーメン施設を運営する意義やラーメン施設に出店する意義を今一度考えて欲しいと思うのです。

Rg_2■ラーメン:千葉ワンズモールラーメン劇場
千葉県千葉市稲毛区長沼町330-50ワンズモール2F
043-215-2220
11:00~22:00(21:30LO)
不定休(ワンズモールに準じる)

Friday, 06 February 2009

ラーメン&どんぶりだんらん@千葉ワンズモールラーメン劇場

Drm葉初のラーメン複合施設「千葉ワンズモールラーメン劇場」。鳴り物入りでオープンした2003年当初は全国の人気店が集い活気を帯びていましたが、ここ数年は店が替わっても目新しさに欠け、集客も弱く元気がなかった施設でもあります。正直これまでのお店は一部のお店ではスープを取っていなかったり、質が低く美味しくないラーメンを出していたのも事実。人気がなくなっていくのも至極当然のことと思いました。

 しかしこの秋、東池袋大勝軒出身の田代浩二さん率いる「茨城大勝軒グループ」が6軒すべて、全面プロデュースするということで久々に話題になりました。そしてそれは単なる話題だけでなく、今回のリニューアルによってこれまでのラインナップよりも明らかにレベルがアップしていて、美味しいラーメンが揃うようになりました。それぞれの店長が皆真剣にラーメン作りをしているのが素晴らしいです。今、ラーメン劇場は非常にいいラーメンを出しています。

 そんなラーメン劇場ですが今年に入って早くも動きがありました。1月にまず「田代笑店」「山勝軒」にチェンジ。ただ山勝軒の掲げる「毎月メニューを変えていく」というコンセプトは、これまでと基本的には何も変わりませんので、実質的には店名が変わっただけと言ってもいいでしょう。しかしオープン以来苦戦していた「ボヨヨンラーメンウマインジャー」に代わって、昨日新たにオープンした「ラーメン&どんぶりだんらん」は、完全に新しいお店としての登場となりました。手掛けるのは本八幡の人気店「魂麺」店主山西一成さん。魂麺はすでに豚骨ラーメン店を1軒ラーメン劇場内にオープンさせていますので、施設内で2店舗を運営していくということになります。

 山西さんが手掛けるこのだんらんは、その名の通り「家族団欒、ファミリー向けのお店」という非常に明快なコンセプト。強烈なインパクトや個性があるラーメンではなく、いい意味で万人に受け入れられる美味しいラーメンを作ろうと思ったのだそうです。それはラーメンだけではなく丼ものもかなり充実させているメニュー構成にも現れています。確かにラーメン劇場の中にあるお店はどこも個性が強く、家族連れには向いていないようにも見えますし、そういう意味ではこのファミリー向けというコンセプトは正しく、非常にいいところを狙っていると思います。

 メニューは醤油、塩、味噌とすべて揃っています。一通り食べてみましたが、正直どのメニューもおすすめです。どれも普通に美味しく、まさに万人受けされるラーメンばかり。強烈な個性はありませんが、かと言ってどこにでもある味ではありません。看板メニューである「だんらんめんスペシャル(写真)」(950円)は鶏の甘みがすっきりと出たスープに鶏油の香りが豊かな醤油ラーメン。透明感がありながらコクを持つ優しくもあり力強くもあるスープの味わいに、どことなく山西さんのルーツでもある「13湯麺」のラーメンを感じたのは僕だけではないでしょう。そこに千葉県産のアサリや魚介の味わいが優しく佇んで旨味を補完しています。麺は成田の人気店「麺屋青山」製の細ストレート麺で、スープの引き上げも悪くありません。また「塩ラーメン」(650円)は、すっきり透明なスープの上に黄色い鶏油が軽やかに浮いて、椎茸や帆立の旨味が光っています。また市川の「丸京味噌」を使用した「ピリ辛ネギ味噌ラーメン」(930円)は、濃厚な味噌ラーメンが多い昨今の流れとは異なって、濃度ではなく旨味で持って行くバランスのスープが美味しいです。

 そして、もう一つの看板メニューである丼もの。これがなかなかパワフルで驚きました。「ラーメン屋さんのちらし寿司」(700円)は、チャーシューやなるとなどラーメンの具材を使ったアイディア商品ですが、正直この日は酢飯のバランスが今ひとつではありましたが、そもそも使用している酢がとてもいい酢のように思いました。そして何よりも美味しかったのが天然ミナミマグロを使用した「マグロ丼」(680円)。これはフィッシュロックバンド「漁港」のボーカル森田釣竿さんが営む浦安魚市場「泉銀商店」の極上品を使用しているそうなのですが、しっかりとした身のマグロがちゃんとヅケになっているのです。この漬け丼はラーメン店で食べられる品ではありません。他にも「カレー丼」「スタミナ丼」「チャーシュー丼」「マグロユッケ丼」などがありますが、どれもハーフサイズが350円で用意されていますので、ラーメンとのセットにもってこい。ラーメンはどれもあっさりした味わいなので、ラーメンとのバランスも申し分ありません。

 個性の強いラーメンではなく、万人に愛される美味しいラーメン。しかしそれは逆に言えば専門性が強いラーメンが並ぶ施設の中では没個性とも取られかねません。しかしなんでもかんでも濃ければいいというような風潮もある昨今、こういう滋味あふれる優しい味わいのラーメン店の登場は嬉しいことですし、この店のコンセプトそのものは間違っていないと思います。だからこそその部分をどうアピールしていくかが、この店が成功するかどうかの鍵になるかと思います。頑張っていただきたいお店の登場です。ラーメン好きの方にもそうでない方にもおすすめ出来るお店です。

Dr■ラーメン:ラーメン&どんぶりだんらん
千葉県千葉市稲毛区長沼町330-50ワンズモール2F
043-250-3783
11:00~22:00
不定休(ワンズモールに準じる)

Thursday, 05 February 2009

ニュースCマスター(2.5 O.A.)

Ncm日午後9時からオンエアされる「ニュースCマスター」(チバテレビ)に出演します。今週は船橋市内に昨年出来たばかりの新店をご紹介します。ラーメンマニアから店主へと華麗なる転身。いったいどこのお店が登場するのでしょうか?ぜひ今夜の「ちばラーメン百科」をご覧下さい!

■テレビ:ニュースCマスター(チバテレビ)木曜午後9時

Wednesday, 04 February 2009

横浜とんこつラーメン大黒家@木場

Dkymから10年程前、千葉で家系ラーメンを食べようと思ってもそもそも家系ラーメン店がありませんでした。だからと言って横浜まで行くのもちょっと、などという時には都内の千葉寄りにある家系ラーメンによく足を運んだものでした。その中でもよく行ったのは青物横丁の「家系ラーメンまこと家」に、葛西の「江戸川ラーメン角久」、そして木場の「横浜とんこつラーメン大黒家」の3軒でした。今となっては千葉県内にも美味しい家系ラーメン店が増えましたので、随分これらのお店はご無沙汰していたのですが、先日久し振りに大黒家の前を通りかかり寄ってみました。こちらは「壱六家」系のお店になります。

 おそらくかれこれ5〜6年は来ていないのではないかと思いますが、ちょっと古びた感じの店のたたずまいはまったく変わっておらず、一瞬にしてあの頃の自分に戻ってしまいそうです。夜の12時近くだというのにカウンター15席程のお店は常にほぼ満席状態が続きます。この人気振りも変わることがありません。注文するのはもちろん「ラーメン並(写真)」(600円)。価格も変わってないのではないでしょうか。今のご時世600円で出しているというのは立派です。家系ですので油の多さや味の濃さを聞かれますが、ここ最近はノーマルをお願いしているにも関わらず、あの頃の自分に戻ってしまっていたこの日の僕は、ついつい「油多め味濃いめ」を頼んでいました。

 久々にご対面の「ラーメン」。記憶していたよりもカエシの色が濃いめです。もちろん味濃いめで頼んでいるのですから当然なのでしょうが、それでももっと色は薄かったような気がしました。そして油の量も多めです。こちらも油多めで頼んでいるからなのでしょうが、もっと少なかったような気がします。しかしおそらくこの色も油の量も当時と変わらないのでしょうね。変わったのはきっと僕の方なのでしょう。

 醤油がキリっと立った味わいのスープは、少々雑味も感じますが豚骨の味わいがしっかりとあります。鶏油は若干甘みに欠けますので、僕のように多めにしない方がいいかも知れません。麺は壱六家系では定番の「長多屋製麺」製で、つるっとしたスープを弾くような食感を持つ麺は、酒井製麺を好む人からすればあまり好まれない麺です。僕も酒井麺で家系を知った人間ですので、正直この麺は家系としてはあまり好みではありませんが、この店の麺は昔からこの麺なのでやはり懐かしい思いの方が強いです。

 そして家系といえば、大判の海苔3枚にチャーシュー、ホウレンソウ、少量の薬味ネギ。海苔に鶏油を浸して食べると美味しいのですね。その海苔と共にご飯を食べる、という人が多いのも分かる気がします。僕も普段はラーメンライスをやらないのですが、家系に行くとついついラーメンライスを頼んでしまいます。そして壱六家系統のお楽しみといえばウズラの玉子。小さな玉子1個のことなのですが、これが嬉しかったりします。

 久々に食べた大黒家のラーメン。あの頃よりも家系のスキルが上がった自分としては、物足りない部分もなくはありませんでした。しかし何よりも原体験と言いますか、思い出の味として食べるとまったく別の美味しさがあるのですね。ラーメンというのはそういう食べ物なのだということを改めて実感した夜でした。また忘れた頃に食べに行ってみたい、そんなお店です。

Dky■ラーメン:横浜とんこつラーメン大黒家
東京都江東区東陽3-5-4
03-5632-5959
平日・祝日 11:00~翌1:00
日曜 11:00~22:00
月曜、第1日曜定休

Tuesday, 03 February 2009

千葉ウォーカー(2/3 発売)

Cw日発売の情報誌「千葉ウォーカー」(角川クロスメディア)に僕の連載と担当した記事が掲載されています。

 大好評の連載「千葉ラーメンスタイル」は、柏に昨年オープンした味噌ラーメン専門店をご紹介しています。札幌の名店出身の若き店主が営む注目のお店です。ぜひご覧頂けたらと思います。

 また今年より始まった新連載「週刊ラーメンWalker千葉ダイジェスト」は毎号ネタが変わるのですが、今回は「山路が選んだ今月の新人王」というコーナーで、昨年末に本八幡にオープンしたお店をご紹介しています。しかも今回は取材執筆のみならず写真の撮影も僕が担当しています。どうぞこちらも併せてご覧下さい。

■雑誌:千葉ウォーカー(角川クロスメディア)350円

Monday, 02 February 2009

博多一風堂クイーンズイースト店@みなとみらい

Ippudobつの頃からか、一風堂と言えばラーメン屋さんになってしまいました。僕らの世代では一風堂と言えば、やはり「すみれSeptember Love」を思い出すわけで、特に一風堂のメンバーが知り合いにいたということもあって、非常に馴染みの深いバンドでもありました※。あとはその一風堂の名前の由来にもなった渋谷のディスカウントストアも実に懐かしい。僕が一風堂に良く通ったのは中学から高校時代でしたが、あの頃は今のように100円ショップもドン・キホーテもありませんでしたから、こういうお店が大変重宝しました。買うのはレコードを録音するための生カセットテープ。今あの店はどうなっているのでしょうか。※追記:8日に一風堂のドラマー藤井章司さんが急逝されました。心から哀悼の意を表します。

 そして今では一風堂と言えばラーメン屋さん「博多一風堂」が真っ先に浮かぶようになりました。関東に住むラーメン好きからすれば、かつては「新横浜ラーメン博物館」でしか味わえなかったこのお店ですが、その後恵比寿に出店。今では関東エリアで14店舗、全国に30軒以上、昨年はニューヨーク店もオープンしています。ラーメン好きではなくても「一風堂」という名前は、今やラーメン店の名前として認知されているのではないでしょうか。

 一風堂を見ていて凄いなと感じるのは、これだけハイペースな出店ペースでありながら、すべて直営でやっているということ。FCではなくすべて本社直営でやっていながら30店以上の店を出して、それでいて味も接客も均一のレベルを保っているのはなかなか出来ることではありません。それは創業者である河原成美さんの思いを店長をはじめとする社員がしっかりと共有していることが大きいと思います。僕は河原さんとも何度となくご一緒して色々な話を聞いていますが、それと同じ話であったり熱い思いのようなものを、各店の店長さんたちも自分の考えとして取り込んでいて、僕に熱く語るわけです。単純なコピーではなく、しっかりと自分のものとして捉えている。そこに一風堂という組織の強さを感じます。

 さてラー博を卒業した今、一風堂は横浜に2軒の店を構えていますが、どちらも路面店ではなくテナントとして入っています。そのうちの一軒がみなとみらいにある「博多一風堂クイーンズイースト店」です。ここは、東急が手掛ける複合施設「クイーンズスクエア横浜」の一角にあるデパート「クイーンズイースト」の地下フードコート内にあります。フードコートとはいえ、それぞれのお店は個別に仕切られていますし、通常のお店と同様にテーブルで注文を取りサーブしてくれます。お昼時や週末などは行列が出来る人気ぶりです。

 昨年メニューを一新してラーメンが新しくなった一風堂。「赤丸新味」は「赤丸かさね味」になりました。「うまみ玉」という調味料が乗っていて、これを溶かすことで味が変わっていく仕掛けは、どことなく新しいメニューの「極新味」にも通じるところがあり、実に一風堂らしいと思います。そして8月に新たに加わったユニークなサイドメニューが「博多バンズ」(250円)です。その名の通りパンというかハンバーガーのような食べ物で、これはニューヨーク店で出しているチャーシューバーガーがヒントになっているそうです。オリーブオイルを生地に練り込んだフォッカチャに、チャーシューとレタスやキュウリを挟んであり、ソースの味はテリヤキ、明太マヨネーズ、スパイシー辛味噌の3種が用意されています。この日は基本と思われるテリヤキを選んでみました。

 表面はパリッとサクッとした食感でありながら、中はもっちりしなやかなフォッカチャが非常に美味しいです。この本格的なフォッカチャはなんと自家製。ラーメン屋さんでパンというのはちょっと意外ですが、実は一風堂を手掛ける「力の源カンパニー」は、博多でブーランジェリー「DAMES de FRANCE」も経営していて、そういう部分が一風堂にも活かされているのですね。そう言えば銀座店ではランチにパンを出していると聞きましたが、そんな常識に捕われない自由な発想が形になるのが実に一風堂的で、僕は好きなのですね。

 チャーシューは肉厚のバラ肉でしっかりとソースの味が染み込んでいます。そしてフォッカチャの内側にソースが染み込んでまたこれが美味しい。さらにこのフォッカチャをラーメンのスープに浸して食べてもまた美味しいのですね。香ばしい豚骨スープが甘みのあるフォッカチャと良く合っていて驚き。ラーメンとパン、これは一風堂でしか味わえないオリジナルな組み合わせでしょう。ほとんどの一風堂で提供されているメニューだそうですので、ぜひ一度お試しいただきたいと思います。

Ippudo■ラーメン:博多一風堂クイーンズイースト店
神奈川県横浜市西区みなとみらい2-3-2クイーンズイーストB1
045-227-6305
11:00~22:00
無休(クイーンズイーストに準じる)

Sunday, 01 February 2009

ORIENTAL KITCHEN ITALIANA@千葉みなと

Okm葉駅西口の踏切そばに昨年オープンした「ORIENTAL KITCHEN」は、名前の通りバリなどを想起させるオリエンタルな雰囲気の中、美味しいエスニックを食べさせてくれる隠れ家のようなお店で、僕も気に入って何度となくお邪魔しているお店なのですが、そのオープンから間もなく、同じ千葉市内にイタリアンの2号店に和食の3号店と、続々出店攻勢をかけています。こちらはその2号店でその名も「ORIENTAL KITCHEN ITALIANA」。店名を聞くだけでは、オリエンタルなんだかイタリアンなんだか、なかなか難解な店名ではありますが、オリエンタルな雰囲気の中イタリアンを堪能出来る店なのかな、と捉えればとりあえず納得です。

 場所は問屋町という、千葉市民でも一瞬ピンと来ない場所にあります。ポートアリーナなどがあるエリアと言ったら分かりやすいでしょうか。最寄り駅としては京葉線、モノレールの千葉みなと駅になりますが、そこから京葉線沿いを蘇我方面に下っていってちょうど道路と線路が交差している場所の高架下にあります。ここは以前デザイン家具や雑貨などを売っているお店でしたが、その一角をレストランに改造したのだそうです。隣にその家具などを作る工房もあり、駐車場はそこと共用で使えます。落し気味の間接照明を活かしたエントランスの雰囲気は、千葉の本店同様オリエンタルな空間になっていてなかなかいい感じです。

 元々が家具や雑貨などを売っていたお店だけに、店内に入るとソファなどが置かれていて家具屋さんのよう。開放感のあるキッチンの前を通りフロアへ通されます。天井が低く細長いメインホールにはシーリングライトがなく、柔らかい光に包まれています。テーブルは都合10卓程度でしょうか、ホールには2人のスタッフが配置されています。ソムリエと思われる方はワインはもちろんのこと料理に対しての知識もあり、メニューも完全に把握していてテーブルウォッチも完璧ですが、もう一人の方はまだ修行中なのでしょうか、メニューを尋ねても一つ一つ厨房に聞きに戻りますしテーブルウォッチも甘いのが少々残念です。客席の方は日曜の夜という時間帯でしたがカップルや家族連れなどでほぼ満席状態。時折京葉線が上を通過して大きな音がしますし、駅からも大通りからも遠く、正直飲食をやるにはあまりいい立地とは思えませんが、予想以上にお客さんに認知されているようで何よりです。

 本店はエスニック料理をダイニングバーのように楽しめるお店ですが、こちらでは本格的なイタリアンをリーズナブルな価格で提供しています。コースなどは前菜が2つに温かい前菜、パスタ、ドルチェ、カッフェで3,500円から。8,000円のコースだと前菜だけで3皿、パスタも2つ出て、さらに魚と肉も出て来ます。シェフは西麻布の名店「アルポルト」の出身とのことですが、小皿料理的というか、コースで品数を多く出すあたりにアルポルトの面影を感じます。一方アラカルトはサラダ、前菜で10数品、メインが6〜7品、パスタもオリーブオイル系、トマト系、クリーム系と10数種類あり、その他にいわゆる黒板メニューも数多くあって、もどれも1,000円程度から揃っています。ちなみにコペルトは300円です。多分にコースの方がコストパフォーマンスも良いかと思いますが、この日はアラカルトでいくつか頼みました。

 前菜は「前菜5点盛り(写真)」(1,500円)「パンツァロッティ」(1,100円)をチョイス。前菜の盛り合わせはフリッタータあり、マグロのタリアータありと、適量を楽しめます。またテーブルでカットしてくれるパンツァロッティは前菜のところに書かれていたのでなめてましたが、なかなか大きなボリュームにビックリしました。サクッとした皮の表面ともちっとした皮の中、そしてモッツァレラやトマト、角煮などが入った具も濃厚で美味しいです。パスタは「手長海老とポルチーニソースのスパゲッティーニ」(1,800円)をチョイス。普段はオマール海老のようですが、この日は手長海老になっていました。濃厚でポルチーニの香り豊かなソースがスパゲッティーニの中でもかなり細めのパスタとしっかり絡んでいます。そしてセコンドは日替わりの中から「トキメキ鶏のグリル」(1,400円)を。トキメキ鶏とは千葉産の地鶏でフレンチ、イタリアンのみならず居酒屋や焼鳥店などでも最近良く見かける鶏ですが、皮はパリっとして身はジューシーでクセのない味わいの鶏です。ハーブが香るトマトベースのソースとも大変良く合っていました。調理、サーブのスピードもほぼ問題なく、若干セコンドの出て来るタイミングが遅いかなと思いましたが、お酒等を楽しむ人にとっては許容範囲ではないでしょうか。

 ドーンと構えたリストランテではなく、気軽に入ってサクっと楽しめて、それでいて出て来る味はしっかりとしている。そんな使いやすいお店ではないかと思います。今度来る時は魚料理を試してみたいと思います。

Ok■イタリアン:ORIENTAL KITCHEN ITALIANA
千葉県千葉市中央区問屋町7
043-238-9112
平日 11:30〜15:00(14:00LO),17:00〜23:00(22:00LO)
土日 11:30〜15:30(14:30LO),17:00〜23:00(22:00LO)
第1・3火曜定休

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